【公務員試験対策】教養択一試験(基礎能力試験)の学習法
教養択一試験は公務員試験の第一関門。配点分析から科目別戦略まで、予備校講師が合格のための効率的な学習法を徹底解説します。
教養択一試験は公務員試験の第一次試験で必ず課される試験で、公務員試験の筆記試験の中では間違いなく最重要に位置付けられます。
公務員試験の試験体系
公務員試験は以下の試験で構成されています:
第一次試験(筆記試験)
- 教養択一試験(基礎能力試験)
- 専門択一試験
- 論文試験(小論文・専門記述)
第二次試験
- 応募書類(履歴書、自己PR作文、志望動機書)
- 面接試験(個人面接、集団面接)
- その他形式(集団討論、グループワーク)
試験種別ごとの実施状況
| 科目名 | 国家 | 県庁・政令市 | 市町村 |
|---|---|---|---|
| 教養択一 | ○ | ○ | ○ |
| 専門択一 | ○ | ○ | △ |
| 専門論文 | ○ | △※ | × |
| 小論文 | △ | ○ | ○ |
| 面接 | ○ | ○ | ○ |
※県庁・政令市の専門論文は自治体によって異なります
地方公務員試験のポイント
地方公務員試験に至っては、教養択一試験さえ突破できればあとは面接次第でいくらでも合格することが可能といってもいいほどです。
しかしながら、科目数も多く、また一部の科目については攻略にある程度のコツが必要です。
本記事では、公務員試験のプロの指導者の視点から具体的な学習法を丁寧に解説します。
教養択一試験(基礎能力試験)の傾向分析
教養択一試験(基礎能力試験)の配点
まずは大きく教養択一試験の科目別配点割合を掴みましょう。
教養択一試験の科目別配点割合
数的処理の配点が突出して高いことをつかめればOKです。
一方で、○○科学の科目では高校の科目でいうところの理科社会が出題されていますが、その一つ一つの配点は非常に低いです。
詳細な科目別配点表
続いて、さらに詳細を確認しておきましょう。
| 科目分類 | 科目名 | 国家一般職 | 地方上級 | 市役所A日程 |
|---|---|---|---|---|
| 一般知能 | ||||
| 数的処理 | 数的推理 | 5 | 6 | 5 |
| 判断推理 | 6 | 6 | 4 | |
| 空間把握 | 2 | 3 | 3 | |
| 資料解釈 | 3 | 1 | 1 | |
| 文章理解 | 現代文 | 6 | 3 | 3 |
| 英文 | 5 | 5 | 3 | |
| 古文 | 0 | 1 | 1 | |
| 一般知識 | ||||
| 社会科学 | 法律 | 1 | 3 | 2 |
| 経済 | 1 | 3 | 1 | |
| 政治 | 1 | 1 | 0 | |
| 時事 | 3 | 4 | 4 | |
| 自然科学 | 数学 | 0 | 1 | 1 |
| 物理 | 1 | 1 | 1 | |
| 化学 | 1 | 2 | 1 | |
| 生物 | 1 | 2 | 1 | |
| 地学 | 0 | 1 | 2 | |
| 人文科学 | 世界史 | 1 | 2 | 2 |
| 日本史 | 1 | 2 | 2 | |
| 地理 | 1 | 2 | 2 | |
| 思想 | 1 | 0 | 0 | |
| 文芸 | 0 | 1 | 1 | |
| 合計 | 40 | 50 | 40 |
配点の特徴
- どのような公務員試験であっても教養択一試験では全部で40問〜50問の問題が出題
- その配点は均等に全問1点となります
- 問題の難易度による配点差が存在しないこともポイント
- どれだけ簡単であろうと難しかろうと、全問で1点は1点です
教養択一試験(基礎能力試験)の合格点は60%
では、この教養択一試験(基礎能力試験)はいったい何点取れれば合格なのかということですが、近年はどの試験でも60%程度取れれば合格できるとされています。
教養択一試験(基礎能力試験)の合計点は40点〜50点でしたので、その6割である24点〜30点を確保を目標とすれば良いことになります。
教養択一試験(基礎能力試験)の合格ライン60%をかき集めるための戦略
ここまでの試験の分析を元に戦い方をまとめましょう。
若干低めに設定していますが、受かりやすい標準的な受験生の得点プランを提示しておきます。
合格のためのモデル得点プラン
試験全体: 50点満点
| 科目 | 配点 | 目標得点 | 得点率 |
|---|---|---|---|
| 数的処理 | 16点 | 10点 | 62.5% |
| 文章理解 | 9点 | 6点 | 66.7% |
| 時事 | 5点 | 4点 | 80.0% |
| 社会科学 | 7点 | 5点 | 71.4% |
| 自然科学+人文科学 | 14点 | 5点 | 35.7% |
| 合計 | 50点 | 30点 | 60.0% |
教養試験(基礎能力試験)は結局のところ、60%をかき集めるゲームではあるのですが、
- 配点の関係から全受験生が共通で重要な科目
- 個々のバックグラウンドから対策方法が異なる科目
が分かれてきます。
ここの戦略の立て方が、合格のための運命の重大な分かれ道となるので、丁寧に解説していきます。
配点が非常に大きい数的処理での大幅な失点はNG
数的処理は教養試験全体の配点の30%超を占めます。
教養試験の配点が50点である地方自治体を受験したとすると、数的処理だけでも16点もの配点を占めています。
数的処理の重要性
シンプルに、数的処理で大幅な失点があれば落ちますし、逆に、数的処理でそこそこの点数があれば簡単に受かります(少なくとも、教養試験については)。
数的処理は60%超(10点超)を目指しましょう。
数的処理の得点については高ければ高いほど望ましく、満点近く得点するという意気込みで望んで欲しいくらいです。
以下の記事で数的処理の攻略方法を解説しています。
数的処理から逃れることはできませんので、参考にしてください。
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数的処理は全40問程度出題される公務員試験の教養試験で約16題程度(約40%)出題される重要科目です。教養試験に合格するための得点目標として、コンスタントに6割超(最低5割、7.5割得点できると有利)を目指すことが理想的です。
文章理解や時事問題のように全受験生が高得点を取れる科目の失点もNG
公務員試験の配点で次に注目したいのは、文章理解と時事(※社会科学の中で出題)です。
文章理解は現代文3点、英文5点、古文1点の合計9点です。
古文は捨てても全く問題はないですが、現代文と英文は平易な問題しか出題されないため、全受験生がここぞとばかりに高得点を取ります。
文章理解の目標得点
現代文は3点満点、英文についても3点(英文の得点率50%)は取りたいところで、合計6点は確実に確保することが望ましいでしょう。
古文のように配点の極めて低い科目は徹底して捨てることが重要
古文は1点しか出題されないので、学習リソースを割いては絶対にいけません。
この科目を勉強している時間で数的処理などの配点が高い科目を勉強した方が普通に受かります。
このように、捨てるべきものを徹底的に捨てることも公務員試験では重要です。
時事科目は論文・面接でも重要
また、公務員試験は最新時事の配点も非常に高いこともポイントです。
実は時事科目は論文や面接でも関わりがある科目なので、しっかりと得点できるように仕上げておくことが望ましいです。
時事科目配点の5点のうち4点を目指しましょう。
知識系科目は社会科学+自然科学or人文科学で10点以上得点できればOK
社会科学(時事を除く)、自然科学、人文科学はそれぞれ7点ずつ出題されます。
ここは文系理系で人文と自然のどちらに力を入れるべきかは分かれますが、文理問わず社会科学を軸に得点を狙う戦い方が理想的です。
知識科目の得点目標
社会科学(5点目標) + 人文科学 & 自然科学(5点目標)
合計で10点以上を確保できればOK!
文理問わず社会科学があるぞ…?と思われた方も多いでしょう。
社会科学を推す理由
-
内容が生活に密接で取っつきやすい
- 社会科学はいわゆる政治経済系科目
- 内容が自分たちの生活に密接したものなので文系・理系問わずとっつきやすい
- 大学受験時代も政治経済系科目を勉強してきた方も多い
-
まとまった内容で7点分出題されるため学習しやすい
- 例えば自然科学の7点は、数学1点・物理1点・化学2点・生物2点・地学1点、というように科目が分散
- どれだけの理系の猛者でもコンスタントに高得点を狙い続けることは難しい
- 人文科学も同様に分散している
最終的な戦略
得点効率の良い社会科学を軸に勝負をかけて、あとは各自の得意・不得意に応じて人文科学と自然科学で点数をかき集めるというイメージで戦うのが最も確実です。
まとめ: 教養択一試験攻略の3つの柱
- 数的処理で10点以上(60%超)を確保 - 最重要科目
- 文章理解と時事で安定した得点 - 全受験生が高得点を取る科目で失点しない
- 知識系は社会科学を軸に戦略的に - 得点効率の良い科目に注力
この戦略で合計60%(30点/50点)を確実に確保し、教養択一試験を突破しましょう!