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公務員試験予備校の講師になるには?|採用試験対策に役立つ情報を大公開

EDUCATION LIFE NAVI編集部
公開: 2022年11月20日
更新: 2024年11月12日
公務員試験予備校の講師になるには?|採用試験対策に役立つ情報を大公開

大学受験の予備校講師を目指す人にとって公務員試験予備校は実は穴場!受験科目が重なり、巨大市場で求人も豊富。講師経験者が業界の魅力と攻略法を解説します。

公務員試験予備校の講師になるには?

大学受験の予備校講師を目指している先生方にとっては、公務員試験対策予備校はオススメです。

実は公務員試験予備校は、特に大学受験予備校を目指している人にとっては穴場の予備校です。なぜなら、公務員試験の内容はかなりの科目が大学受験の試験科目とかぶってくるからです。

公務員試験予備校のメインターゲットは公務員志望の大学生と公務員転職希望の社会人なので、実は非常に市場が大きいこともポイントです。

公務員試験予備校が穴場な理由

  • 大学受験の科目と多くが重複
  • 受験人数が非常に多い巨大市場
  • 大手予備校も存在し、安定した収入が見込める
  • 大学教員へのキャリアパスもある

本記事では予備校講師を目指している方に向けて、主に以下の情報をお伝えします。

  1. 公務員試験業界の紹介
  2. 公務員試験予備校の採用試験突破に役立つ情報
  3. 公務員試験対策のオススメの参考書
大手予備校
3社 ()
数的処理の配点
40% ()
市場規模
巨大 ()

公務員試験対策の予備校とは?

そもそも公務員試験予備校とは?

公務員試験予備校とは、公務員試験を目指す人に向けた予備校です。

一口に「公務員」といっても、霞が関の国家公務員から地方公務員まで多岐に渡りますが、どこを目指すとしても必ず以下の試験が課されます(科目数については若干の差異あり)。

公務員試験の全体像

1次試験(筆記)

  • 教養択一試験(基礎能力試験)
  • 専門択一試験
  • 論文試験(小論文・専門記述)

2次試験(面接等)

  • 応募書類(履歴書、自己PR作文、志望動機書)
  • 面接試験(個人面接、集団面接)
  • その他形式(集団討論、グループワーク)

試験の配点割合

公務員試験は就職試験なので、最終的な合否は2次試験のできで決まります。

しかし、1次試験を突破できた「選ばれし者」のみが2次試験へ進むことができるので、受験生は1次試験の勉強に相当程度の時間と労力を投入することが必要です。

ということで、ここで受験産業の出番がやってくるわけです。

試験配点の例

国家公務員試験の配点例:

試験科目配点
基礎能力試験22%
専門択一試験44%
論文試験11%
面接試験22%

地方公務員試験の配点例:

試験科目配点
教養択一試験9%
専門択一試験9%
論文試験27%
面接試験55%

公務員試験ではどんな試験が課されているのか?

教養択一試験

教養試験はあらゆる公務員試験で課される必須試験です。

公務員試験は、受験先ごとに微妙に配点や出題内容が異なりますが、全体の傾向としては以下の科目が出題されます。

教養択一試験の出題科目と配点割合

科目分類配点割合
数的処理(数的推理、判断推理、空間把握、資料解釈)40%
文章理解(現代文、英文、古文)20%
社会科学(法律、政治経済、時事問題)20%
自然科学(数学、物理、化学、生物、地学)10%
人文科学(日本史、世界史、地理、倫理)10%

各科目の特徴

  • 数的処理: 中学受験の算数と高校受験程度の数学をミックスしたような教科で、ちょっと癖のある公務員試験特有の科目
  • ○○科学: 内容としては高校で学習する理科・社会
  • 文章理解: 大学受験の現代文・英語と同様

科目別の配点例:

科目国家一般職地方上級市役所A日程
数的処理
数的推理565
判断推理664
空間把握233
資料解釈311
文章理解
現代文633
英文553
古文011
社会科学
法律132
経済131
政治110
時事344
自然科学
数学011
物理111
化学121
生物121
地学012
人文科学
世界史122
日本史122
地理122
思想100
文芸011
合計405040

大学受験講師にとってのチャンス

圧倒的に配点割合の大きな数的処理は公務員試験特有の科目ですが、その他の科目は高校で学習する内容そのものです。大学受験の予備校講師経験があれば、すぐに教えられる科目が多数あります!

専門試験

専門試験はレベルの高い一部の受験先(国家公務員や都道府県庁などの規模の大きな地方自治体)で教養試験とは別途で出題されます。

最も受験人数が多い文系受験生が受験する専門区分では法律学・経済学・行政学などの専門科目が課され、理系の受験生に向けた理系専門区分というものも存在します。

専門択一試験(行政系)の出題科目と配点割合

科目分類配点割合
法律系専門科目(憲法、民法、行政法)35%
経済系専門科目(マクロ経済学、ミクロ経済学、財政学)35%
行政系専門科目(政治学、社会学、行政学)30%

試験のレベルは大学教養課程レベル(大学1、2年程度)とかなり高度ですが、マニアックである分、求人の需要は一定数ある状況です。

専門科目を教えられる強み

こうした科目を教えることができるのであれば、狙い目でしょう。大学で該当分野を専攻していた方には大きなチャンスです。

公務員試験予備校の講師をオススメする理由

受験人数の非常に多い巨大市場

まず、公務員試験は受験人数が非常に多いです。

受験先のパターンとしては大きくは以下のとおりです。

公務員試験の受験先パターン

国家公務員:

  • 国家総合職採用
  • 国家一般職採用
  • 国家専門職採用

地方公務員:

  • 全国の都道府県庁
  • 東京都特別区
  • 全国の市町村庁
  • 全国の警察官採用試験
  • 全国の消防官採用試験

受験区分:

  • 高卒程度の採用枠
  • 大卒程度の採用枠
  • 社会人中途採用枠

公務員試験の代表的な試験は地方公務員の採用試験であり、とにかく数が多いため受験人数はかなり多いです。

さらに上記の受験先は、高卒程度の採用枠・大卒程度の採用枠・社会人中途採用枠というように、受験パターンも多様です(しかし、試験内容はほぼ同一)。

巨大な受験産業

全国に存在する自治体、就職希望の高校生・大学生、転職希望の社会人といった数多くの人々を巻き込んだ巨大な受験産業です。

大手予備校も存在

公務員試験対策を行う大手3大予備校は、TAC、LEC、大原が該当します。これらの予備校は、大学受験の3大予備校と同様に、全国に校舎・支店が展開しています。

また、地方では公務員信仰も強いため、公務員試験対策・公務員試験就職の専門の塾・予備校・専門学校も存在します。

公務員試験予備校の特徴

大手3大予備校:

  • TAC
  • LEC
  • 大原

特徴:

  • 全国に校舎・支店を展開
  • 安定した経営基盤
  • 充実した教材とカリキュラム

地方の予備校:

  • 公務員試験専門の塾・予備校
  • 専門学校
  • 地域密着型の運営

このことから、公務員試験予備校の講師採用数は比較的多く、かつ、大手予備校であればそれなりに収入を確保することも可能です。

科目数もコマ数も多い

公務員試験の受験人数の多さは先程説明したとおりです。

最も受験人数の多い地方公務員試験は教養試験と論文面接だけで受験可能なので、設置されている授業も教養試験対策のものとなります。

中学受験や大学受験経験者にチャンス

教養試験は受験関連の科目数が多いため、中学受験や大学受験に関わっていた先生方にはチャンスでしょう。

大学教員へのキャリアが開ける可能性もある

現在、全国の多くの大学で、学生の就職対策の一環として「学内公務員試験対策講座」を設置しています。

そのため特に大手の公務員試験予備校に在籍をしていると、何らかの形で大学の中でコマを持って大学と繋がりをもつ機会も多く出てきます。

大学教員へのキャリアパス

接点の作り方:

  • 学内公務員試験対策講座の担当
  • 大学との業務提携
  • 非常勤講師としての採用

実績:

  • 非常勤講師への転職
  • 専任講師への転職
  • 教授や准教授への転職事例も確認されている

こうした仕事上での接点がきっかけとなってご縁が生まれ、なんと大学教員に転職することができる人もいます。

私が在籍していた予備校では、非常勤講師、専任講師はもちろんのことですが、教授や准教授として大学に転職した事例も確認されています。

公務員試験予備校の講師を目指す注意点

複数の科目の兼務は必須

公務員試験では、一つ一つの配点は非常に小さいです。

そのため、複数科目の兼務をしないと稼ぐことは困難です。

1科目だけでは稼げない

例えば、普段は大学受験関係の予備校で化学だけを教えている先生であれば、化学だけで稼ぐことは困難です。

配点から考えると一目瞭然です。化学は配点比率10%の自然科学の中で出題されていますが、自然科学は5教科出題されていますので、単純に計算すると2%しか出題されません!!

なお、公務員試験の科目は出題範囲こそ高校レベルですが、出題レベルは昔のセンター試験よりも簡単です。

学習は容易

普通にやれている予備校の先生方であれば、勉強することも攻略法を開発することもめちゃくちゃ簡単なので安心して下さい。

息長く食っていくなら「数的処理」の講師

文系の先生でも、理系の先生でも、この業界で活躍したい場合は「数的処理」を教えられるようになりましょう

数的処理が最重要な理由

配点が圧倒的:

  • 配点比率が40%と極めて高い
  • 最も重要な科目

ニーズが高い:

  • 受験生のほとんどが苦手としている
  • コマ数がダントツに多い
  • 講師の需要が常に高い

稼げる:

  • 数的処理を教えられるのであれば数的処理だけで食っていくことが可能

この科目は公務員試験特有の科目でちょっと特殊なので、一定量の勉強は必須です。

しかし、所詮は中学受験の算数と高校受験程度の数学なので、文系だろうが理系だろうが少し勉強すれば誰でもできるようになります

予備校側も講師不足

予備校側も数的処理の講師が不足しているため、色々な先生に数的処理について打診してきます。

公務員試験予備校業界に挑戦する場合は、この科目も教えられるようになっておくとチャンスを広げられます。

おすすめ参考書

なお、数的処理がどんな科目なのか気になる先生も多いことでしょう。

この業界での数的処理の参考書のベストセラーを紹介しておきます。

数的処理のベストセラー参考書

畑中敦子の数的推理ザ・ベストプラス

  • 著者: 畑中敦子(公務員試験業界のレジェンド的カリスマ講師)
  • 特徴: 公務員試験受験生の大多数が購入する代物
  • 内容: 解法パターンが体系的にまとめられている

同シリーズ:

  • 畑中敦子の判断推理ザ・ベストプラス
  • 畑中敦子の資料解釈ザ・ベストプラス

本なので当然に相性はあると思いますが、とはいえかなりの人数の受験生に支持されている本なので一度手にとっておくことをオススメします。

兼務推奨科目数
2-3科目 ()
数的処理配点
40% ()
学習難易度
中程度 ()

まとめ:公務員試験予備校講師という選択肢

公務員試験予備校講師の魅力

メリット:

  1. 大学受験の知識が活かせる

    • 多くの科目が重複
    • 出題レベルはセンター試験より簡単
  2. 巨大市場で安定している

    • 受験人数が非常に多い
    • 大手予備校も存在
    • 地方にも需要がある
  3. コマ数が多く稼げる

    • 科目数が多い
    • 受験生が多い
    • 複数科目担当で収入安定
  4. キャリアの可能性が広い

    • 大学教員への道も開ける
    • 学内講座の担当機会
    • 教授・准教授への転職事例あり

注意点:

  1. 複数科目の兼務が必須
  2. 数的処理を教えられると有利
  3. 一定の学習は必要(ただし容易)

穴場の業界

ちょっと癖はありますが、ライバルが少なく試験も簡単であるため人によっては狙い目の業界です。

また、純粋な学力そのものよりも勉強戦略の指南などもモノをいいます。

大学受験予備校の先生方はこの業界についても検討してみることをオススメします。


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