公務員試験予備校の講師になるには?|採用試験対策に役立つ参考書も紹介

大学受験の予備校講師を目指している先生方にとっては、公務員試験対策予備校はオススメです。

実は公務員試験予備校は、特に大学受験予備校を目指している人にとっては穴場の予備校です。
なぜなら、公務員試験の内容はかなりの科目が大学受験の試験科目とかぶってくるからです。

公務員試験予備校のメインターゲットは公務員志望の大学生と公務員転職希望の社会人なので、実は非常に市場が大きいこともポイントです。

本記事では予備校講師を目指している方に向けて、主に以下の情報をお伝えします。

  1. 公務員試験業界の紹介
  2. 公務員試験予備校の採用試験突破に役立つ情報
  3. 公務員試験対策のオススメの参考書

早速ではありますが、少しでも公務員試験の予備校講師に興味のある方は以下の雑誌をオススメしておきます。

公務員試験は意外と複雑なところもありますが、この雑誌と本記事と合わせて読めば大体の内容はサクッとつかめるので是非ともポチっておきましょう。

公務員試験対策の予備校とは?

そもそも公務員試験予備校とは?

公務員試験予備校とは、公務員試験を目指す人に向けた予備校です。

一口に「公務員」といっても、霞が関の国家公務員から地方公務員まで多岐に渡りますが、どこを目指すとしても必ず以下の試験が課されます(科目数については若干の差異あり)。

第一次試験(筆記)
第二次試験(人物)
  • 教養択一試験
    (基礎能力試験)​
  • 専門択一試験​
  • 論文試験​
    ・小論文
    ・専門記述​
  • 応募書類​
    ・履歴書、自己PR作文​
    ・志望動機書​
  • 面接試験​
    ・個人面接、集団面接​
  • その他形式​
    ・集団討論​
    ・グループワーク

国家公務員試験の配点割合例
基礎能力試験
22%
専門択一試験
44%
論文試験
11%
面接試験
22%
地方公務員試験の配点割合例
教養択一試験
9%
専門択一試験
9%
論文試験
27%
面接試験
55%

公務員試験は就職試験なので、最終的な合否は2次試験のできで決まります。

しかし、1次試験を突破できた「選ばれし者」のみが2次試験へ進むことができるので、受験生は1次試験の勉強に相当程度の時間と労力を投入することが必要です。

ということで、ここで受験産業の出番がやってくるわけです。

公務員試験ではどんな試験が課されているのか?

教養択一試験

教養試験はあらゆる公務員試験で課される必須試験です。

公務員試験は、受験先ごとに微妙に配点や出題内容が異なりますが、全体の傾向としては以下の科目が出題されます。

教養択一試験(基礎能力試験)の出題科目と配点割合
数的処理(数的推理、判断推理、空間把握、資料解釈)
40%
文章理解(現代文、英文、古文)
20%
社会科学(法律、政治経済、時事問題)
20%
自然科学(数学、物理、化学、生物、地学)
10%
人文科学(日本史、世界史、地理、倫理)
10%

科目別の配点例は以下のようになっています。

科目一覧試験種別配点
国家一般職地方上級市役所A日程
一般知能科目数的処理数的推理
判断推理
空間把握
資料解釈
文章理解現代文
英文
古文
一般知識科目社会科学法律
経済
政治
時事
自然科学数学
物理
化学
生物
地学
人文科学世界史
日本史
地理
思想
文芸
合計点405040

圧倒的に配点割合の大きな数的処理は中学受験の算数と高校受験程度の数学をミックスしたような教科でちょっと癖のある公務員試験特有の科目です。

○○科学と書かれている科目は、内容としては高校で学習する理科・社会になります。

専門試験

専門試験はレベルの高い一部の受験先(国家公務員や都道府県庁などの規模の大きな地方自治体)で教養試験とは別途で出題されます。

最も受験人数が多い文系受験生が受験する専門区分では法律学・経済学・行政学などの専門科目が課され、理系の受験生に向けた理系専門区分というものも存在します。

専門択一試験(行政系)の出題科目と配点割合
法律系専門科目(憲法、民法、行政法)
35%
経済系専門科目(マクロ経済学、ミクロ経済学、財政学)
35%
行政系専門科目(政治学、社会学、行政学)
30%

試験のレベルは大学教養課程レベル(大学1、2年程度)とかなり高度ですが、マニアックである分、求人の需要は一定数ある状況です。

こうした科目を教えることがのであれば、狙い目でしょう。

公務員試験予備校の講師をオススメする理由

受験人数の非常に多い巨大市場

まず、公務員試験は受験人数が非常に多いです。

受験先のパターンとしては大きくは以下のとおりです。

国家公務員
地方公務員
  • 国家総合職採用
  • 国家一般職採用
  • 国家専門職採用
  • 全国の都道府県庁
  • 東京都特別区
  • 全国の市町村庁
  • 全国の警察官採用試験
  • 全国の消防官採用試験

公務員試験の代表的な試験は地方公務員の採用試験であり、とにかく数が多いため受験人数はかなり多いです。

さらに上記の受験先は、高卒程度の採用枠・大卒程度の採用枠・社会人中途採用枠というように、受験パターンも多様です(しかし、試験内容はほぼ同一)。

全国に存在する自治体、就職希望の高校生・大学生、転職希望の社会人といった数多くの人々を巻き込んだ巨大な受験産業です。

大手予備校も存在

公務員試験対策を行う大手3大予備校は、TAC、LEC、大原が該当します。
これらの予備校は、大学受験の3大予備校と同様に、全国に校舎・支店が展開しています。

また、地方では公務員信仰も強いため、公務員試験対策・公務員試験就職の専門の塾・予備校・専門学校も存在します。

このことから、公務員試験予備校の講師採用数は比較的多く、かつ、大手予備校であればそれなりに収入を確保することも可能です。

科目数もコマ数も多い

公務員試験の受験人数の多さは先程説明したとおりです。

最も受験人数の多い地方公務員試験は教養試験と論文面接だけで受験可能なので、設置されている授業も教養試験対策のものとなります。

教養試験は受験関連の科目数が多いため、中学受験や大学受験に関わっていた先生方にはチャンスでしょう。

大学教員へのキャリアが開ける可能性もある

現在、全国の多くの大学で、学生の就職対策の一環として「学内公務員試験対策講座」を設置しています。

そのため特に大手の公務員試験予備校に在籍をしていると、何らかの形で大学の中でコマを持って大学と繋がりをもつ機会も多く出てきます。

こうした仕事上での接点がきっかけとなってご縁が生まれ、なんと大学教員に転職することができる人もいます。

私が在籍していた予備校では、非常勤講師、専任講師はもちろんのことですが、教授や准教授として大学に転職した事例も確認されています。

公務員試験予備校の講師を目指す注意点

複数の科目の兼務は必須

公務員試験では、一つ一つの配点は非常に小さいです。

そのため、複数科目の兼務をしないと稼ぐことは困難です。

例えば、普段は大学受験関係の予備校で化学だけを教えている先生であれば、化学だけで稼ぐことは困難です。

配点から考えると一目瞭然です。

化学は配点比率10%の自然科学の中で出題されていますが、自然科学は5教科出題されていますので、単純に計算すると2%しか出題されません!!

なお、公務員試験の科目は出題範囲こそ高校レベルですが、出題レベルは昔のセンター試験よりも簡単です。

普通にやれている予備校の先生方であれば、勉強することも攻略法を開発することもめちゃくちゃ簡単なので安心して下さい。

息長く食っていくなら「数的処理」の講師

文系の先生でも、理系の先生でも、この業界で活躍したい場合は「数的処理」を教えられるようになりましょう。

数的処理は配点比率が極めて高い上に、受験生のほとんどが苦手としているため、ニーズが高くコマ数もダントツです。

そのため、数的処理を教えられるのであれば数的処理だけで食っていくことが可能になります。

この科目は公務員試験特有の科目でちょっと特殊なので、一定量の勉強は必須です。

しかし、所詮は中学受験の算数と高校受験程度の数学なので、文系だろうが理系だろうが少し勉強すれば誰でもできるようになります。

予備校側も数的処理の講師が不足しているため、色々な先生に数的処理について打診してきます。

公務員試験予備校業界に挑戦する場合は、この科目も教えられるようになっておくとチャンスを広げられます。

なお、数的処理がどんな科目なのか気になる先生も多いことでしょう。

この業界での数的処理の参考書のベストセラーを紹介しておきます。

畑中敦子先生という公務員試験業界のレジェンド的カリスマ講師の先生が書いた「ザ・ベスト」という有名な参考書で、公務員試験受験生の大多数は購入する代物です。

本なので当然に相性はあると思いますが、とはいえかなりの人数の受験生に支持されている本なので一度手にとっておくことをオススメします。

まとめ

ちょっと癖はありますが、ライバルが少なく試験も簡単であるため人によっては狙い目の業界です。

また、純粋な学力そのものよりも勉強戦略の指南などもモノをいいます。

大学受験予備校の先生方はこの業界についても検討してみることをオススメします。

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