【偏差値40からの公務員試験対策】数的処理の勉強方法

数的処理は全40問程度出題される公務員試験の教養試験で約16題程度(約40%)出題される重要科目です。

教養試験に合格するための得点目標として、コンスタントに6割超(最低5割、7.5割得点できると有利)を目指すことが理想的です

また、数的処理は「数」を「処理」する科目なので、数学や論理といった理系的要素も含まれてくる科目です。

しかしながら、公務員試験を目指す多く受験生は算数や数学が大の苦手な私立文系大学生または私立文系出身者であり、頭を悩ませていることでしょう。

この記事では、私の予備校講師の指導経験から偏差値40で算数や数学からはとっくの昔に引退済の方でも、確実に結果を残せるようにするための数的処理の攻略法を伝授いたします!

プロの予備校講師の目線から数的処理の出題傾向とレベルに応じた適切な教材を紹介し、文系の方や数学の苦手な方でも無理なくステップアップできるような勉強法をご紹介します。

また、これから数的処理の指導者になろうとしてる方が科目の概要を掴んだり、苦手な方への教え方を習得することにもオススメです!

数的処理とは何か?

数的処理は数的推理・判断推理・空間把握・資料解釈の4分野を合わせた科目です。

参考:数的処理の詳細(配点や内訳は試験種によって差はあります)

数的処理の配点例
数的推理
6点
判断推理
5点
空間把握
3点
資料解釈
2点
合計
16点

数的処理の対策における目標と心構え

数的処理は間違いなく公務員試験での重要科目の一つであり、教養試験の合否はほぼこの科目が握っていると言っても過言ではありません。

これといった頻出分野は存在せず、かつ、科目感のつながりも重要な科目なので、「広く・浅く」全ての分野の標準的な内容をコンプリートすることを重視しながら勉強しましょう。

公務員試験では満点は必要ないし、他教科の勉強も必要です。

数的推理の出題傾向と勉強法

数的推理は主に、受験算数ならびに中学数学から出題される科目です。

具体的には、以下の分野から出題されます。
仮に6問出題される自治体であれば、以下の各分野からそれぞれ1点ずつ出題されるイメージです。

  1. 文章題(基本)
  2. 文章題(単位量)
  3. 整数
  4. 場合の数・確率
  5. 幾何図形
  6. 規則性

必要な数学的知識についても、1次方程式や連立方程式が解ければなんとかなります(逆にいうと、この辺から苦戦する場合はかなり腰を据えて学習することが必要と認識しておきましょう)。

しかし、一部に不定方程式の知識が出てきたり、問題に設定されている状況を使ってその場で実験を行わないと解けない問題も出てくるので、公務員試験未経験者は一通り学習することは必須です。

算数・数学が苦手すぎる人や、以下の本からスタートしてみるとスムーズに学習できると思います。

偏差値40程度でも理解できると評判の参考書です!

数的推理の攻略法は以下の記事でさらに詳しく説明していますので、こちらも合わせてお読みください!

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判断推理の出題傾向と勉強法

判断推理はいわゆる言葉のパズル問題で、論理パズルや推論が出題されます。

具体的には、以下の分野から出題されます。
仮に6問出題される自治体であれば、以下の各分野からそれぞれ1点ずつ出題されるイメージです。

  • 論理、命題
  • 表パズル(対応関係、リーグ戦、時間割等)
  • 位置関係の推理
  • 証言推理(嘘つき問題、帽子あてクイズ)
  • 有名パズル問題(渡河問題、偽コイン問題、石取りゲーム)

通常の学校教育過程では学ばない内容なので、対策は必須です。

判断推理については、導入として「文系女子のための判断推理」を偏差値40でなかったとしてもオススメします!

実はこの参考書の著者の西川マキ先生は判断推理の指導者として有名な先生で、最近ではオンライン予備校のスタディングでも判断推理の講師を勤められています。

空間把握の出題傾向と勉強法

空間把握は図形を使ったパズル問題です。

一部の自治体・予備校・出版社では判断推理の中に空間把握を混ぜる分類の仕方もありますが、その場合であっても空間把握は必ず出題されますのでご注意を。

まずはラインナップをみてみましょう。

  • 正多面体(展開図、立体切断問題)
  • 投影図問題
  • 平面図形のパズル(軌跡、一筆書き)

この科目については、経験がなければまずもって解くことは不可能です。

しかし、出題内容や解法はある程度パターン化されているため、知っていれば解ける問題が多いです

なお、空間把握の内容は「文系女子のための判断推理」に掲載されていますので、この本でしっかりと学習することを強くオススメします。

資料解釈の出題傾向と勉強法

資料解釈は与えられた統計資料を元に選択肢の正誤を判断する問題です。

  • 実数の資料、構成比の資料(数値テーブル、棒グラフ、円グラフ)
  • 指数の資料、対前年比資料
  • 色々な資料(相関図、三角図、レーダーチャート)

一見、資料を読み解けばなんとかなる系の問題に見えますが、そう甘い科目ではありません。

統計資料の読み取りについて、例によって学校教育の中ではあまり訓練してきていないと思うので、やはり一定の訓練は必須です(特に「指数の資料」の読み取りのコツなどは経験がなければよくわからないはず)。

それ以外にも、かなり桁数の大きな数値計算(4桁×4桁など)が複数回要求されたりするため、時間内に正解を出すには意外と難しい科目であったりします。

こうした、資料読み取りの知識や厄介な計算を攻略するテクを解説した良書して、以下の本をオススメします。

公務員試験の参考書業界ではもはや目にしない方が難しい、いわゆる「畑中先生本」です。

数的処理が解けるようになるための学習法

最後に、数的処理で最低限必要な合格点を取れるようになるために必要なことを述べておきます。

算数・数学が苦手な人は特に意識しながら勉強しましょう!

頻出論点の解法パターンを暗記する

天性の数学的才能を持っている方を除き、凡人が数学系・論理系科目をマスターするために共通の学習法です。

問題のパターンと解き方をセットで覚えてしまい、覚えた結果を再現できるようにする、これだけです。

「暗記」といっても、単語を覚えるが如く暗記するという意味ではありません。
(わかっていることと思いますが、数学系・理論系科目では数値や設定は毎回違うので、答えの数値や記号だけを覚えても全く意味ありません)

「解法パターンの暗記」というのは、プロセスを覚えるという意味です。

よく、巷では「暗記はよくない!理解が重要だ!!」と言われていますが、無から有が産まれるハズはなく、このプロセスなくして数学系科目が得意になることはありえません。

もちろん、理解して覚えてしまうことが最も望ましいです。

この厄介な理解の部分をうまく解決するため、本記事内では偏差値40の方でも読める西川先生や畑中先生のわかりやすい参考書をご紹介しましたので、これらをうまく活用してください。

ただし、勉強しているとどうしても理解できないこともあるでしょう。

その場合は、割り切って覚えてしまうようにするとよいでしょう。そのほうが得点につながります。

計算遂行力

数的処理の問題において最後の答えを出すためには、なんらかの計算やパズルの穴埋めを最後までやり切ることが必要になります。

これは解法パターンを覚えていることとは別個の能力であり、自分で手を動かして問題を解き切ることを日常的に行っていなければ決して身に付かない力です。

よく、わかりやすい参考書を読んだだけでわかった気になってしまう方がいますが、それでは恐らく解けるようになっていません。

計算も含めて解き切れるようになって、初めて覚えたということを認識しましょう。

「処理」を行う意識をもつ

「数学」≠「数的処理」である特徴です。

問題を解いていく過程で簡単な「実験」を要求してくることがある点が、純粋な「数学」の試験と異なる点であるといえます。

対策を通じて、手を動かして実験を行うことになれていくようにして下さい。

もちろん、どこで・どのような実験を行うべきなのかは決まっています。「実験」も含めて解法を完全に理解したことになること言うこともできます。

最終仕上げとして問題演習をやりまくるべし

  • 頻出分野の解法パターンを覚えた
  • 西川本や畑中本に掲載されている問題を解けるようになった

これだけでもかなりの実力が身についていることは間違えありません。

時間がなければ、これだけで試験に挑んでも普通に勝負になると思います。

しかし、盤石な実力を身につけるためには、似たような問題を解きまくることで実力を完成させることが重要です。

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