公務員試験ES(エントリーシート)・面接カードの書き方完全ガイド
地方公務員試験で必須のES作成を徹底解説。自己PR・志望動機の書き方から面接カードまで、1000人指導の実績から編み出した合格テクニックを公開します。
公務員試験ES(エントリーシート)・面接カードの書き方完全ガイド
多くの地方公務員試験(県庁や市役所などの採用試験)では、出願と同時に応募書類としてES(エントリーシート)の提出が求められます。
このES(エントリーシート)には履歴書だけではなく、 【自己PR作文】と【志望動機書】の提出 が求められることが多いです。
そして、ESで提出した情報は筆記試験合格後に実施される面接の重要参考資料とされるので、下手なことは書けません。
面接カードも同様に重要
筆記合格者にのみ『面接カード』で作文を実施する自治体もあります。いずれにせよ、面接実施前に重要な質問内容に関する作文は要求されるものとして認識しておきましょう!
そんな合否に直結する超重要なESについて、これまで約1,000人の公務員試験受験生のESの内容や面接を指導してきた編集部が書き方を解説します!
公務員試験のES(エントリーシート)の基本構成
ある地方公務員試験(政令指定都市の市役所)で実際に使われたES(エントリーシート)の形式を確認しましょう。
ESの基本構成
基本情報欄:
- 試験区分
- 受験番号
- 氏名(フリガナ)
- 生年月日・年齢
学歴・職歴欄:
- 学歴(直近3つ、古い順)
- 職歴(アルバイト含む)
- 資格・免許
性格・特性欄:
- セールスポイント
- 改善したいところ
- ゼミ研究課題・得意分野
- 趣味・特技
作文欄:
- 志望理由(150文字程度、4行以内)
- 今まで力を入れて取り組んできたこと(150文字程度、4行以内)
- 就職活動状況(併願状況)
エントリーシート作成についての重要な注意点
様式変更は厳禁
行数を増やす、外枠を広げるなどの様式の変更は認められません。画像などを貼り付けることも禁止です。枠いっぱいまたはマス目はほぼ全て埋めることが重要ですが、勝手に枠を増やしてはいけません。
ES作成の基本ルール
必ず守るべきポイント:
- 様式の変更は一切認められない
- 指定された文字数・行数を守る
- 各欄の指示に従って正確に記載
- 提出後の変更は不可
- 複数申込みは無効(最初のもののみ有効)
公務員試験のESで書く内容
履歴書
どのような公務員試験を受けたとしても必ず提出する情報です。以下の項目について内容に誤りなく正確に記載することが重要です。
履歴書の記載項目
基本情報:
- 氏名
- 年齢
- 学歴
- 職歴
- 資格免許
記載のポイント:
- 虚偽記載は絶対にNG
- 日付や期間は正確に
- 指示に従った順序で記載
- アルバイト経験も記載する
指示に従って書くことの重要性
例えば、学歴の書き方で「古いものが一番上になるように直近のものを3つ入力してください」という指示がある場合、一般的な履歴書の作法(高校以降を書く)ではなく、 「直近3つ」の指示に従って書く ようにしましょう。
自己PR
ここは自治体によりバリエーションが色々ありますが、概ね以下のような内容の提出を求められることが一般的です。
自己PRで求められる内容
よく出題される項目:
- 学生時代の専攻や学んだ内容について
- 自分の長所と短所について
- これまで最も力を入れて取り組んできたこと(ほぼ100%出題)
対象者別:
- 新卒: ガクチカ(学生時代に力を入れて取り組んだこと)
- 社会人: 職務経験に関しての作文
ここでどの程度の内容を書くのかは全て自治体の出題次第のところがあり、「150文字程度、4行以内」の要約レベルのところから「A4一枚の作文」を求めてくるところまで、本当に多種多様です。
文字数制限を守る
いずれにしても、枠いっぱいまたはマス目はほぼ全て埋めることが重要です。ただし、間違っても枠の罫線を勝手に増やしてまで作文の内容を増やすのはNGです。
志望動機作文
こちらは100%課されます。
また、面接でもここで書いた内容を元にしながら会話が進んでいくので、志望動機作文の提出前までには志望動機の大枠は固めておくことが必要になります。
自己PR&志望動機書の書き方のポイント
まずは無料の自己分析ツールを使って自己分析
公務員試験に限らず、全ての就職試験のスタート地点は自己分析にあります。
志望動機作文&面接についても、結局は自分の強みや経験と公務員の職務内容とのマッチングのアッピールが核心となります。
自己分析ツールの重要性
なぜ自己分析が必要か:
- 自分の性格や行動特性を客観的に理解できる
- 公務員の仕事との適性を見極められる
- 説得力のある自己PRが作成できる
- 面接での深掘り質問に対応できる
おすすめの方法:
- 無料の自己分析ツールを活用
- 複数の診断を受けて多角的に分析
- 結果を言語化してまとめる
コンピテンシー診断の活用
民間企業の就職転職から公務員志望者まで含めて非常によく使われている無料自己分析ツールを活用しましょう。特に「コンピテンシー診断」は公務員試験の面接がコンピテンシー評価型であるため、非常に価値があります。
コンピテンシーとは?
コンピテンシーとは 「仕事で成果を出す人に共通する行動特性」 のことで、公務員試験の面接は全てコンピテンシー評価型が採用されています。
コンピテンシー診断で分かること
診断で明らかになる要素:
- ストレス耐性
- チームワーク力
- リーダーシップ
- 問題解決能力
- コミュニケーション能力
- 創造性
- 計画性
自己PRの書き方のポイント
PRする内容は全て行政の仕事に繋がることが大前提
自己PRは学生であればガクチカ、社会人であれば現職・前職の経験から何でもいいから何かを書いてしまう、というスタンスの人が大変多いですが、それではあまり効果的なアピールになりません。
採用側の視点
採用側は自己PRを書かせて一体何を見ているのか?という点から逆算的に考えましょう。
結論から言うと、公務員として就職した際に、きちんと戦力になる(あるいは戦力になるポテンシャルありそう)かどうかの判断材料として自己PRをみているのです。
自己分析ツールで出した自分の強みの要素と公務員との接点を整理する
ここで一旦、PRする経験の選択の前に自分の行動特性や強みを整理し、公務員に向いている内容を精査する必要があります。
自己PRの準備に必要な2つのこと
1. 自己分析ツールでの自分についての洗い出し
- コンピテンシー診断を受ける
- 自分の強み・弱みを言語化
- 行動特性を理解する
2. 行政と公務員のお仕事研究
- 公務員の仕事内容を理解
- 求められる能力を把握
- 自分の強みとの接点を見つける
公務員の仕事は特殊
行政の仕事というのはかなり特殊で、ある程度事前に勉強しておかないとなかなか理解が及びません。職業研究を怠らないようにしましょう。
自己PRで語る内容は基本的には具体的エピソードとセットと心得よ
自己分析・職業研究が終わりアッピールする内容の洗い出しが終わったら、それで終了ではありません。
今度はそれらのアッピール内容の証拠となるような具体的なエピソードを用意することが必要になります。
よくある失敗パターン
ESや面接の対策が進んできた受験生の中には、ESや面接で評価が高くなる能力や経験キーワードを覚えてくることで、自分には全く関係ないにも関わらず自己PRに使ってしまう人が一定数います。
これについては、具体的な事例(証拠)とセットになっていなければ、すぐにバレて即落ちですので要注意です。
自己PRとエピソードによる証拠の関係を具体例で理解しましょう!
公務員は、色々な利害関係者が存在する仕事の一つですので、【他者を巻き込むコミュニケーション能力】は非常に評価が高くなる傾向にあります。
これをいいことに、特に他者を巻き込んだ経験なんかないのに「他者を巻き込むコミュニケーションが高く、公務員の仕事に活かせると思います!」って言っている受験生がいたとしたらどうでしょう?
エピソードの重要性
具体的なエピソードがある場合:
- 「巻き込み型コミュ力高い」ことの証拠となる
- 面接官が腑に落ちる
- 高評価につながる
具体的なエピソードがない場合:
- 面接官は「具体的に何をしたのか?」と質問したくなる
- しどろもどろになる
- 「嘘ついているか取り繕っている」と思われる
- ESや面接の評価ガタ落ち
自己PR作成のポイントまとめ
自己PR作成の3ステップ
STEP 1: 自己分析
- 自分の行動特性や強みをツールで言語化
- コンピテンシー診断を活用
- 客観的なデータを取得
STEP 2: 職業研究と接点の発見
- 公務員の仕事内容を研究
- 自分の強みとの接点を見つける
- PRすべき要素を絞り込む
STEP 3: エピソードの準備
- 自己PRの証拠となるエピソードを決定
- 具体的な数字や成果を含める
- 「なぜ?」に答えられる深さまで準備
志望動機作文の書き方のポイント
志望動機というものは正しい方針のもと「作るもの」です
公務員に限らず、就職転職の面接等が苦手な人は 「志望動機」を正しい方針に則って作っていません 。
志望動機というものはある程度の型が決まっていて、型に従って作ればそれでOKです。
志望動機の型
「志望動機」としてテイを成すためには以下の3つの問いに答えているものでなければいけません。就職の志望動機はこの3つに答えられる内容が入っていればそれで合格です。
志望動機で必ず答えるべき3つの問い
1. なぜ民間ではなく公務員を志望しているか? → 利益を度外視してでも取り組むべき公共の社会インフラ運営に関わる事業に携わりたい
2. どんな仕事をしたいと考えて志望しているのか? → 住民サービスの運営、街づくり、防災行政、福祉行政、などの行政運営業務
3. どうしてうちの県・市町村を志望しているのか? → 地元であったり、居住経験があって思い入れのある街の発展に貢献したい
一度、自分バージョンで書くべき内容を思い浮かべてください。
「なぜ?」を繰り返す
いくつか書くべき内容が浮かんだ方は、それぞれの回答に 「なぜ?」を繰り返して みてください。
「なぜ?」に答えられたら面接で突っ込まれても大丈夫だし、答えられない場合は面接までにシナリオを用意しておく必要があります。
ただし、ESの作文段階では「なぜ?」の回答まで含めて書くスペースは多くの場合で必要ないと思うので、その後の面接対策でシナリオを用意できる程度の抽象的内容で問題ありません。
作文に書く内容は指示された分量から推定することも重要
志望動機書は試験によって課題となる作文の分量が大きく異なることが特徴です。
文字数による書き方の違い
150文字程度(4行以内)の場合:
- 詳細説明は明らかに不可能
- 核心の内容に絞って抽象的に書く
- 3つの問いに簡潔に答える
A4一枚級の場合:
- 「そもそも、公務員になりたい経緯」から説明
- 具体的なエピソードを交える
- 各問いに対して深く掘り下げる
字数から濃淡を調整
指定された分量によってどの程度の深さまで作文すべきなのかが変わってきます。字数から書くべき内容の濃淡を自分で調整することも込みで作文課題が課されていることをお忘れなきように!
何故公務員か?に答えるためのヒント
民間企業と公務員の対比を行うと「何故、公務員?」に対する問いの答えが見えてきます。
民間企業 vs 公務員
民間企業:
- 目的: 継続的な成長を念頭に利益を上げ続けること
- 事業: 投資に対して利益が残る仕事
- 仕事: モノ・価値・サービスを売る
公務員:
- 目的: 住民の安全・安心・快適な生活の実現
- 事業: 利益度外視で公共の利益を追求
- 仕事: 行政サービスの提供、街づくり、福祉
志望動機のポイント
「利益を追求するのではなく、公共の利益のために働きたい」という軸で志望動機を組み立てることが王道です。
まとめ:ES・面接カード作成の成功法則
ES・面接カード作成の全体像
準備フェーズ:
- 自己分析ツールで診断
- 公務員の職業研究
- 自分との接点を見つける
作成フェーズ: 4. 自己PR作成(公務員の仕事に繋がる内容、具体的エピソードとセット) 5. 志望動機作成(3つの問いに答える、文字数制限に応じて調整)
確認フェーズ: 6. 最終チェック(様式・文字数・誤字脱字・矛盾確認)
ESは面接の始まり
ESや面接カードは単なる書類ではなく、面接の重要参考資料です。ここで書いた内容が面接での質問の出発点となります。だからこそ、面接での深掘り質問を想定しながら、戦略的に作成することが重要です。
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あなたのES・面接カード作成がうまくいくことを心から応援しています! 📝✨