予備校講師になるには?|穴場求人の探し方から採用される戦略まで教えます

知る人ぞ知る謎の職業、予備校講師・・・。

一昔前ほどの一攫千金の夢はなくても、なりたい人も多い職業です。
そうは言っても、経験の少ない人が「なりたい!」と思っても簡単になれるものではありません。

本記事では予備校講師に憧れ予備校講師になりたい人のために、予備校講師になるために必要な知識とテクニックを説明します。

予備校講師の経験と予備校講師採用の経験があって、予備校講師と予備校業界に精通している筆者が己の体験を元に徹底解説します。

予備校業界をしっかりと理解し、戦略的にキャリアを検討すれば予備校講師への夢を叶えることは可能です。

予備校講師を目指している人はぜひとも参考にしてください!

チャンスを拡げるために予備校業界を熟知しよう

そもそも予備校講師とは?

予備校・塾・専門学校などの教員が予備校講師です。
予備校講師業をやること自体に教員免許は不要です。

 
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後ほどご説明しますが、教員免許以外で資格や免許が必要となる予備校講師の求人は存在します。

ただし、個別指導の塾や家庭教師系も予備校講師に含めてしまうと収拾がつかなくなるので、予備校・塾・専門学校などの教室で集団授業を行う教員を予備校講師と定義したいと思います。

ただし、近年は配信・映像スタイルで授業をする予備校も増えてきています。

配信授業はリアルの教室以上に高い技術が必要になるので、配信型授業を行う講師についても予備校講師と定義します。

配信型授業の予備校講師については以下の記事で詳しく解説しています。

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どんな予備校があるのか?

世の中にどんな予備校が存在しているのかを知っておきましょう。
色々な予備校があることを知ることで、チャンスが拡がります!

大学受験予備校

言わずとしれた予備校業界のKing of kingです。
学生数の多さや科目数の多さから市場規模はダントツです。

河合塾、駿台、代々木ゼミナールといった大手三大予備校を始めとして、最近では東進ハイスクールやN予備校やスタディサプリなどといった映像型予備校も台頭してきています

上記の予備校は、採用の難易度も非常に高いです。
かなり高度な学力と講義力が要求されるため、講師のキャリアが浅い先生方や予備校講師未経験が目指すことは現実的ではありません。
特に、大手の映像授業予備校は”神のレベルの授業力”が要求されるため、普通の人にはまず難しいものと考えてください。

大学受験業界は中小の予備校や塾まで含めるとかなりの数の予備校があります。
四谷学院、秀英予備校、早稲田アカデミー、城南予備校などの中堅予備校もあるので、こうした中堅予備校からステップアップして最大手を目指すというキャリア戦略も有効です。

中堅といってもそれなりのレベルは要求されます。
これらも難しければ、集団授業で採用してくれる塾で修行を積むしかありません。

公務員試験対策予備校

実は、公務員試験予備校は特に大学受験予備校を目指している人にとっては穴場の予備校です。
なぜなら、公務員試験の内容はかなりの科目が大学受験の試験科目とかぶってくるからです。
公務員試験予備校のメインターゲットは公務員志望の大学生と公務員転職希望の社会人なので、実は非常に市場が大きいこともポイントです。

公務員試験対策を行う大手3大予備校は、TAC、LEC、大原が該当します。
これらの予備校は、大学受験の3大予備校と同様に、全国に校舎・支店が展開しています。

三大予備校の他にも、公務員試験対策を行う中小の予備校・塾・専門学校は全国に存在しています。

公務員試験予備校の講師については以下の記事で詳しく解説しています。

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教員採用試験対策予備校

小学校・中学校・高等学校の教員採用試験対策の予備校です。
教員採用試験の大手予備校は、東京アカデミーとTACです。

こちらは、教員免許を所持していないと教えることができない科目も多いです(逆に免許をもっていれば穴場です)。

教員採用試験では比較的難易度の高い国語、算数・数学、理科(物理・化学・生物・地学)、社会(地理・歴史・公民)の試験が課されるため、これら科目では免許をもたない先生であっても採用されることも可能です。

公務員試験業界と比べると市場のサイズが小さい点は否めませんが、近くに教員採用試験の予備校の求人がある場合は、大学受験畑の人も目指してみるとよいかもしれません。

医療系国家試験予備校

医師国家試験、薬剤師国家試験、看護師国家試験といった、医療系免許取得のための国家試験の予備校というものも存在しています。

これらの予備校で講師となるためには、免許をもっていることが条件です。
そして、これらの免許を持っている人の中で講師を目指す人は少ないため、過度な競争は避けられることもメリットです。

あまり授業が上手じゃなくても、それなりに素養があれば採用されるかもしれません。
例えば、薬剤師の免許を持っていて予備校講師を目指したいという人であれば、薬剤師国家試験の予備校を目指してみるのも一つの手です。

免許を持っている人にとっては穴場とも言えます。
もちろん、講師になりたいのであれば、ですが…

社会人向け資格予備校

社会人向け資格予備校の大手は、TAC、LEC、大原などの予備校が該当します。

公認会計士、税理士、司法試験関係、社労士、建築士などといった難関資格を筆頭に、宅建士、簿記、行政書士、司法書士などの様々な資格を取り扱っています。

これらの資格講座の講師をする場合、当然その資格を持っていることが条件となります。
したがって、大学受験よりはライバルの絶対数が少なくなるため、資格を持っていて予備校の講師をやってみたい人はこれらの予備校も念頭においておくことも一手です。

大学編入・大学院進学系予備校

河合塾kalsでは、大学編入(大学3年次編入や医学部編入学など)や大学院入試といった珍しいカテゴリの講座を取り扱っています。

これらの大学・大学院レベルの専門性が要求されるため、基本的には研究者の先生や大学講師の先生で、予備校講師にも興味がある方が目指すことになります。

河合塾kalsの他にも、数は少ないですが大学編入や大学院入試を取り扱う予備校や塾もあります。

どの予備校を目指すのがオススメか?

予備校講師の採用難易度および期待できるギャラは以下で決まります。

資格免許条件×学力×講義力
※資格免許が不要な場合、資格免許条件は無視

例えば、大学受験予備校や公務員試験予備校では資格免許条件がないので、学力と講義力だけの勝負となります。

市場規模が大きくて大手であるほど、報酬も高く求められるすべての要素が高くなるイメージです。
逆に、市場や予備校の規模が小さくなると、そんなギャラを講師に払うことができないため、各要素のバーが低くなってきます。

 
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市場規模が大きい大学受験の大手3大では、激高な学力と講義力が求められる代わりに、ギャラも高くなるイメージです。
そして、市場の規模がそこそこで、大手予備校が存在している公務員試験予備校の業界は穴場になるということがいえるわけです。

一方で、社会人向けの資格予備校や国家試験の予備校のように資格免許による制約条件が強力な職種もあります。
裏を返すと、参入条件が厳しいため講義力にあまり自信がなくても採用される可能性が高くなります。
資格免許の取得条件が厳しすぎることで、講師になるだけである程度儲かるような求人もあったりします。

大学受験の予備校だけに囚われていると、レッドオーシャンに巻き込まれてしまい、なかなか予備校講師になれません。

市場や予備校のサイズの分析、資格や免許などのバックグラウンドなどの各自の条件を踏まえながら、自分にあった予備校を探してみることも超重要です。

なお、予備校講師になった際に食えるかどうか(稼げるかどうか)についてはまた別途検討する必要があります。

予備校講師の働き方や年収については以下の記事で詳しく解説しています。
この業界に詳しくない人は、こちらも必ず確認してください。

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講師の求人の探し方

予備校講師の求人は業務委託が中心です。

業務委託求人は一般の転職サイトには掲載できないので、大手予備校の求人探しは検索中心になります。

予備校講師の求人はネット検索が基本中の基本

まず、受けたい予備校を決めて、求人をインターネットで検索します。

多くの予備校講師の求人は、各予備校の採用関係ページの求人欄に掲載されているので、
応募したい予備校のホームページを検索して、掲載されている指示にしたがって直接応募します。

以下の検索の方法に従って、自分が興味がある予備校の求人を探してみましょう。

求人検索の方法
  • STEP1
    「○○(予備校名) 講師 採用」
    「○○(予備校名) 講師 募集」
    で検索
  • STEP2
    予備校の採用ページがヒットするのでアクセス
  • STEP3
    募集要項と応募方法を確認し、指示に従って応募の準備をします
    ※求人募集していない場合、募集を再開するまで待つことになります。
    ほとんどの求人は常に公開されているわけではありません。狙っている予備校の求人はブックマークして定期的にチェックしましょう。


例えば、「代ゼミ 講師募集」「河合塾 講師募集」でググるとすぐに以下のページが出てきます。

他の予備校についても同じようにして検索をかけると、求人募集のページに辿り着くことができます。

正社員の予備校講師求人は転職エージェントと転職サイトで探す

予備校講師職の求人には、ごくわずかですが正社員の求人も存在しています。

正社員の予備校講師の求人の特徴と探し方のノウハウは以下の記事で詳しく解説していますので、関心がある先生はこちらを参考にしてください。

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予備校講師になるまで

採用までの流れ

基本的な流れは一般企業の採用プロセスと同様です。
多くの予備校では以下の4STEPで審査が行われます。

予備校講師採用の流れ
  • STEP1
    応募先の選定
    応募する予備校を決めて、応募書類(履歴書・職務経歴書)を作成して送付します。
  • STEP2
    書類選考
    実際に会って採用試験を実施するかどうかを審査します。
    ここで落ちないように書類はしっかり作成することが重要です。
  • STEP3
    採用試験
    面接、筆記試験、模擬講義が行われます。
    面接の回数は予備校によって異なりますが、通常は2回以上実施されます。
  • STEP4
    条件提示・契約
    採用試験に無事合格すると、初年度のコマ単価やコマ数などの詳細条件が提示されます。問題なければ予備校と契約を提示します。

 
ちゃん
予備校にとって講師採用は芸能人の採用と同じようなもの・・・
どこの予備校もしっかり審査するので、入念な対策が必要です。

採用試験の内容の詳細と対策方法については、以下の記事で解説しています。
対策方法を詳しく知りたい方は、こちらをどうぞ!

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予備校講師の採用基準

予備校側が採用OR不採用を決めるときの評価方法について、以下の記事で詳しく解説しています。
知っていたほうが合格可能性を高めることができるので、是非ともこちらもどうぞ!

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まとめ

予備校講師になるには戦略を

多くの人にとって、予備校講師になるのはそう簡単ではありません。
大事なことなのでもう一度掲載しますが、予備校講師の採用には以下の要素で決まります。

資格免許条件×学力×講義力

恐らく、多くの人がその参入の容易さから大手大学受験予備校を目指すことになると思いますが、最初から大手大学受験予備校の講師を目指すことは簡単ではありません。

ただし、予備校講師の業界は意外と広いです。

  • 中堅の大学受験予備校や塾を狙う
  • 公務員試験予備校にチャレンジすることもオススメ
  • 資格免許があるなら資格免許予備校にチャレンジしてみる

予備校講師にどうしてもなりたい人は、アンテナを広く張り巡らせて色々とチャレンジしてみましょう。

採用されない場合は他の職業を検討しましょう

予備校講師の仕事は、どうしても適性があります。

そして、予備校講師はなるのが難しい割にはリスクも非常に大きく、思うように稼げる人は本当にごく一部と言わざるを得ません。

専業でも副業でも、だめならだめで強く拘るような類の職業ではありません。

  • どうしても授業をやりたい、教えることがすき
  • 教育に関わる仕事をしたい

ということであれば予備校講師以外の職業もあります。

転職初心者の人は、以下の大手エージェントサイトへの登録をオススメします。

転職や就職がうまくいかないときは、一人で悶々と抱えてしまいがちですが、無料で希望の仕事探しの相談に乗ってもらえます。

予備校講師以外にも、自分にあった仕事を見つけ出せるきっかけになるかもしれませんので、前向きに色々な可能性を検討してみるとよいでしょう。

それでは!

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