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SPIとは?検査の種類・受検方式・対策までを公式情報ベースで解説【2026年版】

SPIとは?検査の種類・受検方式・対策までを公式情報ベースで解説【2026年版】

SPIはリクルートMSが提供する適性検査です。能力検査・性格検査の構成、テストセンター等4つの受検方式、公式が否定する俗説、公務員試験での利用まで、2026年7月時点の公式情報をもとに解説します。

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導入

SPIとは、株式会社リクルートマネジメントソリューションズ(RMS)が提供する総合適性検査です。名称はSynthetic Personality Inventoryの略で、SPIは1974年に、学歴や職歴といった表面的な情報だけではなく、個人の資質をベースにした採用選考に寄与するという考え方から誕生しました。(出典: リクルートマネジメントソリューションズ(RMS)公式サイト

SPI3は、職種を越えて共通に必要な知的能力を測る能力検査と、性格的特徴および職務・組織への適応しやすさを数値化する性格検査で構成されます。受検方式にはテストセンター、インハウスCBT、WEBテスティング、ペーパーテスティングがあり、受検案内に記された方式によって、会場・端末・当日の確認事項が異なります。(出典: SPI3公式FAQRMS「SPIとは」

この記事では、検査の構成、4つの受検方式、対象別の商品区分、公務員採用での扱われ方、練習や教材を考える際の基準を順に整理します。問題数、合格ライン、採点の仕組みなど、公式に公表されていない事項を推測で補うことはしません。

SPI3と公務員採用に関する本稿の事実は、リクルートマネジメントソリューションズ公式または自治体公式の一次情報に基づき、出典リンクを付しています。「実機で体験する」の節で紹介するEducare機能については、一次の自社検証記録による仕様として区別して掲載します。公開情報で確定できること、そこから受検者が確認すべきこと、公式に公表されていないことを分けて説明します。

先に結論をいえば、SPIについて最初に確認するのは、推定の問題数や合格ラインではありません。自分に指定された検査の構成、受検方式、オプションの有無です。公式FAQが示す公開範囲を基準に、確認できる事項から準備を組み立てます。

SPIとは|提供会社と沿革

SPI3の提供会社は、株式会社リクルートマネジメントソリューションズです。spi.recruit.co.jpはRMSの適性検査SPI3のサイトであり、recruit-ms.co.jpはRMSの運営コーポレートサイトです。(出典: SPI3公式サイトRMS沿革

SPIという名称は、Synthetic Personality Inventory、すなわち総合適性検査の略称です。RMSの説明では、1974年に、学歴や職歴などの表面的な情報だけではなく、個人の資質をベースにした採用選考に寄与したいという考え方から誕生しました。(出典: リクルートマネジメントソリューションズ(RMS)公式サイト

「SPIとは何か」を理解するときは、現在のSPI3だけを単独の検査として捉えず、公式沿革に記されたシリーズの流れも確認しておくと位置づけを取り違えにくくなります。RMSの沿革には、1960年のリクルート創業、1963年のアセスメントサービス提供開始、1974年の総合検査「SPI」開発が記載されています。その後、2002年にSPI2、2004年にRMS設立とSPI2のテストセンター・Web・インハウス方式の提供開始、2011年にグローバルSPI2の開発、2013年にSPI3とGSPI3の開発、2018年にSPI3を含むHRアセスメント事業のRMSへの再統合、2022年にSPI3 for Employeesの開発とSPI3テストセンターオンライン会場の提供開始が記載されています。(出典: RMS沿革

この年表から確認できるのは、SPI、SPI2、SPI3という名称が公式沿革の中で連続して記載されていることです。一方で、「SPI3の方がSPIやSPI2より難しい」といった難易度比較をRMS公式が明言している記述は、今回確認した公式ページ群にはありません。シリーズ名の変化だけから難易度を断定しないことが大切です。(出典: RMS沿革

1974年を主表記にする理由

RMSの公式サイトには、開発年に関する表記の揺れがあります。沿革ページ、トップページ、SPIの説明ページでは、SPIは1974年に誕生したと記載されています。これに対し、学生向けFAQには「SPIは1963年に開発されてから、SPI、SPI2、SPI3と進化してきました」という表記があります。公式沿革で1963年に記載されているのはアセスメントサービス提供開始であり、総合検査「SPI」の開発は1974年です。(出典: RMS沿革学生向けFAQ

本稿では、沿革と複数の公式ページで一致する1974年をSPI誕生の主表記とします。1963年という表記に出会った場合も、どちらか一方だけを根拠なく正誤とするのではなく、公式内にこの表記差があることを把握しておくのが適切です。

年間利用実績は、表示時点と出典を添えて読む

2026年7月15日時点のSPI3公式トップページには、2026年3月期実績として「年間16,500社、276.6万人に受検いただいています」と表示されています。同じページには、適性検査サービス導入社数単年(直近1年)No.1という表示とともに、株式会社東京商工リサーチによる調査、2025年6月26日から9月26日までの調査期間、主要5社を比較対象とする注記があります。(出典: SPI3公式サイト

利用実績を引用するときは、表示された年度と確認日を落とさないようにしましょう。RMS公式サイト内の別コラムには、2025年3月期実績として年間16,300社、249万人という1年古い数値も、2026年7月15日時点で掲載されています。最新値と一致しない数値が公式内に残っているため、本稿ではトップページの2026年3月期実績を用い、確認日を明示しています。(出典: SPI3公式サイトRMS公式コラム

SPI3-UとSPI3-Hの商品ページには「40年以上のご提供実績」という表現もあります。ただし、1974年を起点に年数を計算する表現と、ページ上の定型表現は分けて扱う必要があります。本稿では、年数の印象だけを根拠にせず、必要な場合は公式沿革の年表と確認日を併記します。(出典: SPI3-USPI3-H

なお、SPI3利用企業の約67%は中小企業であるとSPI3-U商品ページに記載されています。また、同ページには対策本の影響について「検証済み」との記載があり、脚注の検証時点は2016年3月です。これらは公式ページにある表示として確認できますが、表示の時点や対象を離れて一般化しないことが必要です。(出典: SPI3-U

検査の構成|能力検査・性格検査・オプション

SPIは、能力検査と性格検査の2つで構成されます。能力検査は、職種を越えて共通に必要な知的能力を測るものです。性格検査は、性格的特徴と、職務や組織への適応しやすさを数値化するものと説明されています。(出典: SPI3公式サイトRMS「SPIとは」

この2つを同じものとして扱わないことが、SPIを理解する出発点になります。能力検査について公式に示されている内容と、性格検査について公式に示されている内容は異なります。さらに、英語能力検査と構造的把握力検査というオプション検査があり、実施するかどうかは企業によって異なります。(出典: 学生向けFAQ

SPIの全体構成(能力検査・性格検査の2本柱と任意のオプション検査)を示す図

能力検査|言語分野と非言語分野

能力検査は、言語分野と非言語分野の2種類で構成されます。言語分野は、言葉の意味や話の要旨を的確に捉える力を扱います。非言語分野は、数的処理と論理的思考力を扱います。(出典: RMS「SPI3の能力検査」

この説明から、能力検査を「言語だけ」「数だけ」と単純化しないことが分かります。公式の問題例ページは言語・非言語それぞれの例を複数提示していますが、言語と非言語の総問題数や、各分野の制限時間の数値は記載していません。(出典: RMS「SPI3の能力検査」

したがって、受検準備で「言語は何問、非言語は何分」といった固定値を前提にすることはできません。公式に確認できるのは、言語分野と非言語分野の位置づけ、および問題例が公開されていることまでです。自分の受検で必要な確認は、一般的な推定値ではなく、企業から届く受検案内と予約画面にある情報から始めましょう。

性格検査|能力検査とは目的を分けて捉える

性格検査は、性格的特徴、職務への適応しやすさ、組織への適応しやすさに関わる情報を数値化する検査です。能力検査が職種を越えて共通に必要な知的能力を測ると説明されているのに対し、性格検査は別の内容を扱います。(出典: RMS「SPIとは」

この違いを踏まえると、受検案内に能力検査と性格検査の両方があるのか、いずれかだけなのかを分けて確認する意味が見えてきます。たとえば、SPI3-Pは性格検査のみの商品として公式料金表に掲載されています。性格検査のみの実施があり得ることは、能力検査と性格検査を常に同じ実施条件だとみなせない理由の一つです。(出典: SPI3料金表

性格検査と能力検査の内訳所要時間については、公式には公表されていません。料金表には性格検査と能力検査を合わせて65分という商品別の合算値がありますが、能力検査、性格検査、言語、非言語へ分割した公式数値は確認できません。内訳の分数を断定する解説には注意が必要です。(出典: SPI3料金表

英語能力検査|実施される場合だけ確認するオプション

オプション検査の一つが英語能力検査です。RMS公式では、語彙、穴埋め、長文読解を出題し、必要とされる知識は高校卒業レベルを想定して開発されたと説明されています。リスニングとスピーキングを実施しない理由は、短時間で英語能力の基礎を測定するためとされています。(出典: RMS「英語能力検査」学生向けFAQ

公式FAQでは、英語能力検査を実施する企業は、グローバルに事業を展開している企業や諸外国と深く関わっている企業などに限られると説明されています。ただし、個別の企業が英語能力検査を実施するかどうかは、一般的な説明ではなく自分の受検予約画面で確認します。実施しない企業では、受検する必要はなく、受検もできません。(出典: 学生向けFAQ

英語対策の要否を、SPIという名称だけで決めないことが重要です。まず受検予約画面で実施有無を確かめ、実施される場合に語彙・穴埋め・長文読解という公式説明に沿って準備の範囲を考えます。

構造的把握力検査|2つの出題パターン

もう一つのオプション検査が構造的把握力検査です。これは、ものごとの背後にある共通性や関係性を構造的に把握する力を測定する検査と説明されています。公式ページの問題例には、計算構造が似た文章を仕分ける例題や、会話の応答をパターンで分類する例題が掲載されています。(出典: RMS「構造的把握力検査」

構造的把握力検査も、すべての受検者に共通する必須項目ではありません。英語能力検査と同じく実施企業により実施有無が異なり、実施しない企業では受検する必要も受検することもできません。確認場所は受検予約画面です。(出典: 学生向けFAQ

このため、対策の順序は「オプションがあるかを予約画面で確かめる」「ある場合に公式が示す検査内容を確認する」となります。実施されるか分からないオプションを、必ず出る前提で扱わないことが、公開情報に沿った準備です。

英語能力検査と構造的把握力検査を、能力検査の言語・非言語と同じものとして扱わないことも重要です。前者はオプション検査として公式に区別され、実施有無を予約画面で確認します。後者の言語・非言語は、能力検査の2分野として公式に説明されています。名称に「言語」「非言語」が含まれるかだけで、検査の位置づけを判断しないようにしましょう。(出典: RMS「SPI3の能力検査」学生向けFAQ

前回結果送信で公式に確認できる範囲

テストセンターには「前回結果送信」という機能があります。学生向けFAQによると、性格検査、能力検査、構造的把握力検査、英語能力検査のいずれも、過去1年以内の結果を別企業へ再送信できます。(出典: 学生向けFAQ

この機能についても、対象となる検査、過去1年以内という期間、別企業へ再送信できることまでを公式情報として確認できます。自身の受検で使えるかどうかは、届いた案内と画面上の選択肢で確認してください。

受検方式4種+オンライン会場

SPI3の受検形式は4方式です。テストセンター、インハウスCBT、WEBテスティング、ペーパーテスティングがあり、テストセンターには共通会場とオンライン会場があります。方式名だけで同じ受検環境と考えず、会場、端末、監督、持ち物を区別して確認しましょう。(出典: SPI3公式FAQSPI3料金表SPI3公式ニュース

SPI3の受検方式5パターン(テストセンター・オンライン会場・インハウスCBT・WEBテスティング・ペーパーテスティング)を比較する図
受検形式 公式に示されている受検場所・形態 受検者がまず確認すること
テストセンター 共通会場、またはオンライン会場 予約、会場または推奨環境、当日の案内
インハウスCBT 応募者が来社した際に企業のパソコンで受検 企業からの実施案内
WEBテスティング 自宅などから、指定期間内にPCで受検 期間と指定された端末条件
ペーパーテスティング マークシート 説明会・セミナー等での実施案内

表の内容は、受検者に共通する一般的な予定を断定するものではありません。どの方式が指定されるか、日時や具体的な手続きがどうなるかは、企業からの案内が基準です。

テストセンター|予約会場で能力検査を受ける方式

テストセンターは、会場の手配、当日の運営、試験監督をリクルートに任せる方式です。公式案内では、全国主要7都市である東京、大阪、名古屋、札幌、仙台、広島、福岡に常設会場を持ち、受検ピークの3月から6月には、常設会場のほか全国主要都市に臨時会場を設置すると案内されています(公式FAQ)。(出典: テストセンターについて

受検者側の案内として公式に示されている流れは、企業からメールを受け取る、Webで予約する、自宅で性格検査を受検する、予約した会場で能力検査を受検する、という4段階です。受検料は不要で、服装は自由とされています。(出典: テストセンターについてSPI3公式ニュース

この流れから、テストセンター方式では、会場に行く前に性格検査を受ける案内になっていることを確認できます。一方、受検日時や予約条件の細部は、一般論で補わず、企業からのメールと予約画面に従う必要があります。

SPI3-U/G/Hで性格検査と基礎能力を実施する場合、公式料金表に掲載されたテストセンターの所要時間は65分、料金は5,500円(税抜)です。料金は提供企業向けの公式料金表に記載された情報であり、受検者が支払う費用として読み替えないようにします。テストセンターの受検料が不要とする受検者向け案内と、企業向け料金表の対象を区別してください。(出典: SPI3料金表テストセンターについて

英語能力検査または構造的把握力検査を組み合わせるSPI3-UE、SPI3-US、SPI3-USEは、公式料金表ではテストセンターのみです。所要時間は順に85分、85分、105分、料金は順に6,500円、7,000円、8,000円で、いずれも税抜とされています。(出典: SPI3料金表

オンライン会場|WEBテスティングとは別に考える

テストセンターのオンライン会場は、受検者が会場に直接足を運ばず、自宅などから専用システムを通じて受検する仕組みです。公式には、本人認証、受検環境の確認、受検中の態度などを、リアル会場と同等の有人監督のもとで実施できると説明されています。WEBカメラで監督者とリアルタイム接続し、画面共有を行い、不審な動きを察知する仕組みとされています。(出典: テストセンターオンライン会場

自宅などから受けるという点だけで、オンライン会場をWEBテスティングと同じ方式として扱うことはできません。オンライン会場はテストセンターの一形態であり、公式説明には有人監督、WEBカメラ、リアルタイム接続、画面共有が含まれます。SPI3テストセンターオンライン会場は、2022年10月11日受検分から提供が開始されました。(出典: テストセンターオンライン会場SPI3-U

能力検査をオンライン会場で受ける場合の推奨環境は、Windows 11またはmacOS 10.13以降、最新版のGoogle Chromeのみ、メモリ4GB以上、上下とも10Mbps以上の回線、有線LAN推奨、10fps以上かつ640×480以上のWEBカメラです。タブレットとスマートフォンでは受検できません。(出典: テストセンターについて

持ち物は、顔写真付き本人確認書類、シャープペンシルまたは鉛筆の筆記用具、A4サイズ2枚のみのメモ用紙です。ここにない物を自己判断で用意するのではなく、個別の案内を確認したうえで準備しましょう。(出典: テストセンターについて

インハウスCBT|企業の会場に来社して受ける方式

インハウスCBTは、応募者が来社した際に企業のパソコンで受検する方法です。公式には、面接当日に実施すれば、適性検査、結果確認、面接を1日で完了できると説明されています。企業側ではパソコンの準備が必要です。(出典: SPI3料金表SPI3公式ニュース

SPI3-U/G/Hの性格検査と基礎能力を実施する場合、公式料金表上のインハウスCBTは65分、4,000円(税抜)です。料金表にGAT-U/G/Hとして掲載されている商品は、インハウスCBTで35分、1,500円(税抜)です。略号の正式なフルスペルや命名由来は公式に公表されていないため、本稿では略号の意味を断定しません。(出典: SPI3料金表

WEBテスティング|指定期間内に自宅・学校のPCから受ける方式

WEBテスティングは、受検者の自宅など、いつでもどこでも受検可能で、受検者の負荷が最も少ない方法と説明されています。指定期間内に、自宅または学校のPCから受検する方式です。(出典: SPI3料金表SPI3公式ニュース

自宅などから受検するWEBテスティングと、有人監督のもと専用システムを使うオンライン会場は、公式説明が異なります。自分に届いた案内がどちらを指すのかを最初に確定し、指定期間、端末、接続の条件を案内に沿って確認しましょう。

SPI3-U/G/Hの性格検査と基礎能力を実施する場合、公式料金表上のWEBテスティングは65分、4,000円(税抜)です。SPI3-Pは、性格検査のみの商品としてWEBテスティング30分、4,000円(税抜)で掲載されています。これらも企業向け料金表の記載です。(出典: SPI3料金表

ペーパーテスティング|マークシートで大人数を対象にする方式

ペーパーテスティングはマークシート方式です。公式には、会社説明会やセミナーなどにあわせて大人数を対象に実施したい場合に最適な方式とされ、高卒採用向けの代表方式として料金表に掲載されています。(出典: SPI3料金表

SPI3-U/G/Hの性格検査と基礎能力を実施する場合、公式料金表ではペーパーテスティング110分、5,000円(税抜)です。SPI3-Pは40分、4,000円(税抜)です。英語検査単体として掲載されているENGは、ペーパーテスティングのみで30分、2,000円(税抜)です。ENGという略号の正式なフルスペル・命名由来については、公式説明を確認できていません。(出典: SPI3料金表

方式を問わず、受検案内に書かれた条件が個別の受検の正本です。受検形式から確認できる会場・端末・監督の違いを把握したうえで、当日は案内の指定を優先しましょう。

対象別の商品区分

SPI3には、採用対象や用途に応じた商品区分があります。受検者が「SPI」と聞いたときに想定する内容と、企業側の料金表や商品ページに記載された商品名が必ず一対一に対応するとは限りません。名称を見たら、対象と検査の組み合わせを公式情報で確認します。(出典: SPI3料金表

SPI3-U・SPI3-G・SPI3-H

SPI3-Uは大卒の新卒採用向けの商品です。(出典: SPI3-U

SPI3-Gは中途採用向けの商品です。性格検査と基礎能力検査の組み合わせにより、職務への適応のしやすさと組織への適応のしやすさを5段階で表示します。能力検査のみ、性格検査のみの実施も可能です。(出典: SPI3-G

SPI3-Hは高卒採用向けの商品です。(出典: SPI3料金表

この3つは、対象別の商品名として公式に区分されています。自分の受検案内にSPI3-U、SPI3-G、SPI3-Hのどれが記載されているかを確認できれば、少なくとも公式の商品区分上の対象は把握できます。ただし、個別企業が能力検査、性格検査、オプション検査のどれを実施するかは、案内や予約画面の記載を確認する必要があります。

事務職採用向けの別ラインナップ

事務職採用向けには、SPI3-N、SPI3-R、NCA、RCAという別ラインナップがあります。公式料金表では、いずれもペーパーテスティングのみで、所要時間はSPI3-Nが71分、SPI3-Rが97分、NCAが31分、RCAが57分です。(出典: SPI3料金表

この記載は、SPI3のラインナップには大卒・中途・高卒向けだけではなく、事務職採用向けの別商品もあることを示します。自分の案内に商品名がある場合は、一般的なSPI解説のイメージで決めつけず、方式と所要時間も一緒に確認しましょう。

採用選考用ではない商品もある

「SPI3 for Employees」は、2022年に開発された従業員向け適性検査です。公式沿革と商品サイトでは、人材育成・マネジメント支援の用途であり、新規採用選考用ではないと示されています。(出典: RMS沿革SPI3 for Employees

また、GSPI3(グローバルSPI3)は、2013年にSPI3と同時に開発された外国語対応版の適性検査です。(出典: RMS沿革

商品名にSPI3が含まれていても、対象や用途は同じではありません。受検準備では、採用選考用か、どの対象別商品か、どの方式かを案内で確認し、公式ページに書かれていない内容を名称だけから補わない姿勢が必要です。

⚔️ ネットの俗説と公式の見解

SPIについて検索すると、合格ライン、問題数、長文問題、公式問題集、対策量などを一律に断定する説明に出会うことがあります。しかし、RMS公式FAQは、これらの一部について明確に回答しています。まず、公式が答えていることを整理します。

SPIに関する俗説とRMS公式FAQの回答を対照する図
よくある断定 RMS公式が示す内容 本稿での扱い
「全社共通の合格ラインがある」 合格の基準は企業によってさまざまで、一概にはいえない 一律の正答率は示さない
「長文問題が出たら一定の基準を超えた証拠」 長文問題が出たから合格ラインに達している、というものではない 出題内容から合格状況を推測しない
「問題数は固定」 全体の制限時間内に出題される問題数は人によって異なる 固定問題数を前提にしない
「公式問題集がある」 公式のSPI対策本はなく、書店等の対策書籍はRMSが公認していない 「公式問題集」と紹介しない

合格ラインは企業ごとに異なる

「能力検査はどのくらい解ければ合格点に到達するのか」という質問に、RMS公式FAQは、合格の基準は企業によってさまざまであり、一概にいうことはできないと回答しています。したがって、「大手は何割、中小は何割」といった全社共通の合格ラインを、公式情報として示すことはできません。(出典: 学生向けFAQ

受検者が確認できるのは、企業ごとの基準が一律ではないという公式の回答です。採用の可否を一つの推定割合で判断するのではなく、受検案内で確認できる実施内容と、自分が取り組む練習内容を分けて考えましょう。

長文問題の出題を合格のサインにしない

言語分野で長文問題が出題されるのはどのようなときか、という質問についても、RMS公式FAQは「長文問題が出たから合格ラインに達している」といったものではないとしています。出た問題の種類から、合格ラインに達したかどうかを判断する説明は、公式見解と一致しません。(出典: 学生向けFAQ

受検中に出題内容を見て、その場で選考結果を推測することは、公式FAQに照らすと根拠にできません。出題内容と選考結果を結びつける解説を見た場合は、公式のこの回答と照合してください。

問題数は受検者ごとに異なると公式が説明している

制限時間内に解けないときの扱いに関する質問に、RMS公式FAQは、全体の制限時間内に出題される問題数は人によって異なると回答しています。言語・非言語の正確な出題数を公式ページに示す数値は確認できません。(出典: 学生向けFAQRMS「SPI3の能力検査」

このため、テストセンターやWEBテスティングの問題数を固定の数値として説明することはできません。「問題数は人によって異なる」という公式回答を出発点にし、固定問題数を基準にした学習計画や自己採点の断定を避けます。

公式のSPI対策本はない

「公式のSPI対策本はありますか」という質問に対し、RMS公式FAQは、ないと回答しています。書店などで販売されているSPI対策の書籍は、RMSが公認しているものではないとも明記しています。(出典: 学生向けFAQ

市販書籍が存在することと、RMSが公式に認定した対策本であることは別です。教材を探すときに「公式問題集」「RMS公認」といった表現を見かけたら、公式FAQの記載と一致するか確認してください。

「練習すればするほど結果が伸びる」とは公式がいっていない

RMS公式は、対策本での学習について、大きく結果が変わらないことが実証されているため、それほど練習する必要はないという見解を示しています。このため、「対策すればするほどスコアが伸びる」という前提は、公式見解とは一致しません。(出典: 学生向けFAQ

ここでいう公式見解と、受検者が自分の受検案内、方式、練習環境を確認することは分けて考えます。本稿では、対策量を一律に約束する表現を用いず、公開情報にある検査構成と実施方式を正確に確認することを先に置きます。

公式に公表されていないこと一覧

公開情報にない事項を「よく分からないから推測する」と扱うのではなく、「公式に公表されていない」と明示することが重要です。以下は、2026年7月15日に確認したRMS公式ページ群で、数値または公式説明を確認できなかった事項です。

公表されていない事項 公式情報から確認できる範囲
テストセンター・WEBテスティングにおける言語・非言語それぞれの正確な出題数 FAQは、問題数は人によって異なると回答している
能力検査・性格検査それぞれの内訳所要時間 料金表には性格+能力の合算値があるが、内訳はない
各企業の合格ライン、ボーダー正答率 公式は企業によってさまざまで一概にいえないと回答している
SPI3は「適応型」なのか テストセンター等のパソコン受検には、IRT(項目反応理論)を用いた適応型テストが導入されているとRMS公式が明記している。ただし、だから難問が出れば合格ライン到達、という俗説は公式FAQが否定している
GAT・ENGという略号の正式なフルスペル、命名由来 料金表には商品名としてあるが、説明ページを確認できない
SPI3導入企業・自治体の実名一覧の網羅数 個別事例はあるが、全量の一覧は公開されていない
SPI3とSPI・SPI2の難易度比較 公式沿革にシリーズの記載はあるが、難易度比較の明言はない

テストセンターなどのパソコンで実施するテストには、IRT(Item Response Theory:項目反応理論)を用いた「適応型テスト」が導入されているとRMS公式が説明しています。RMSはこの仕組みを1999年にコンピュータ適応型テストCBTとして日本で初めて実用化したとしています。(出典: RMS「SPIのテスト方式」)なお、出題が動的に変わることと、合否の基準は別の話です。合格ラインが企業ごとに異なる点は変わりません。

同様に、料金表にあるGATやENGの略号は、名称を拡張して説明しません。SPI3の導入事例ページには個別の事例がありますが、導入企業・自治体の網羅リストが公開されているわけではありません。確認できない数、仕組み、比較を断定しないことが、SPI情報を読むときの基準になります。(出典: SPI3料金表SPI3公式サイト

公務員試験でのSPI(白地の主戦場)

SPIは民間企業の採用選考だけでなく、公務員採用の文脈でもRMS公式コラムに取り上げられています。RMSには、2023年5月11日付の「公務員の適性とは?適性検査・SPIの活用で活躍する人材を採用しよう」という公務員採用に特化した記事があります。(出典: RMS公式コラム

同コラムでは、公務員志望者数の減少を背景に、自治体が教養試験や専門試験の代わりにSPIを導入する動きが広がっていると説明されています。見直しの例として挙げられているのは、教養・専門試験の代わりに適性検査を実施すること、専門試験がない採用枠を設けること、教養試験の出題分野と問題数を減らすことです。(出典: RMS公式コラム

ここで押さえたいのは、「公務員でSPIを使う」という説明だけでは、個別の試験条件までは決まらないことです。公式コラムが示すのは、教養・専門試験を見直す複数の方向性です。どの試験が何に置き換わるか、SPI以外に何があるか、どの方式で受検するかは、志望先が出す当該年度の採用案内で確認する必要があります。

教養試験・専門試験との違いは、公式に書かれた「置き換え方」から読む

SPIを使う採用枠について、「教養試験がなくなる」「専門試験が必ずなくなる」と一律に説明することはできません。RMS公式コラムにあるのは、自治体の見直し例です。教養・専門試験の代わりに適性検査を実施する例、専門試験がない採用枠を設ける例、教養試験の出題分野と問題数を減らす例が並んでいます。(出典: RMS公式コラム

このため、公務員採用で「SPI方式」という表記を見たときは、名称から学習範囲を決めるのではなく、次のように確認するのが安全です。

  1. 当該年度の採用案内に、SPI以外の試験科目がどう記載されているかを確認する
  2. 教養試験・専門試験について、代替、非実施、出題分野の縮小のどれが案内されているかを読む
  3. テストセンター、WEBテスティングなど、受検方式に関する指定を確認する
  4. 能力検査、性格検査、英語能力検査、構造的把握力検査の実施有無を、案内または予約画面で確認する

これは、公式コラムに記された見直し例と、SPI3の検査構成・受検方式から組み立てた確認順です。一般的な解説や前年の情報ではなく、志望先から届く案内を基準にすることで、SPIという同じ名称の下にある個別条件を見落としにくくなります。

検査構成と採用案内を往復して確認する

SPI3の能力検査は、言葉の意味や話の要旨を的確に捉える言語分野と、数的処理・論理的思考力を扱う非言語分野で構成されます。性格検査は、性格的特徴、職務や組織への適応しやすさを数値化するものです。(出典: RMS「SPI3の能力検査」RMS「SPIとは」

公務員採用の案内にSPIとある場合も、まずこの公式の構成を土台にして、案内に能力検査・性格検査・オプションについて記載があるかを確認します。英語能力検査と構造的把握力検査は、実施企業によって実施有無が異なり、実施しない場合は受検できません。案内に記載がないからといって、実施有無を推測で決めないことが必要です。(出典: 学生向けFAQ

受検方式についても同様です。SPI3にはテストセンター、インハウスCBT、WEBテスティング、ペーパーテスティングがあり、テストセンターにはオンライン会場があります。自宅から受検する場合でも、有人監督と画面共有があるオンライン会場と、指定期間内にPCから受検するWEBテスティングは同じではありません。(出典: SPI3公式FAQテストセンターオンライン会場SPI3料金表

公務員向けの情報を読む際も、この構成と方式に戻ることで、「SPIを使う」という大きな説明と、自分が実際に確認すべき条件を分けられます。公式コラムの見直し例は、教養・専門試験の扱いに複数の形があることを示すものです。個別の試験の条件は、志望先の最新案内を優先します。

岡山県の事例で公式に確認できる数値

RMS公式コラムは、岡山県の事例として、2019年の公務員試験で教養・専門試験の代わりにSPIを実施し、候補者が前年比44.0%増となったと記載しています。コラム内では、出典を時事通信社の2019年調査と明記しています。(出典: RMS公式コラム

この数値は、RMS公式コラムに掲載された岡山県の一事例です。別の自治体、別の年度、別の採用枠にも同じ変化が起きるという根拠にはなりません。記事の事例を読むときは、どの自治体の、どの年の、どの見直しに関する数字かを切り離さずに扱いましょう。

RMSの導入事例に掲載されている自治体

SPI3公式サイトの導入事例セクションと個別ページには、調布市の「新たなチャレンジでまちを活性化。採用から入庁後の自己理解促進まで」という事例が掲載されています。(出典: 調布市の導入事例

同じく、岩手県大船渡市の「採用だけではなく、SPI3を全職員が受検」という事例も掲載されています。(出典: 大船渡市の導入事例

いずれもRMSが運営するページに掲載された事例であり、調布市または大船渡市自身の公式発表として読み替えるものではありません。また、これらは個別の掲載例であり、SPI3導入企業・自治体の全量リストが公開されていることを意味しません。(出典: SPI3公式サイト

公務員志望者がSPI情報を読むときの順番

公務員採用でSPIを検討する際は、民間向け・公務員向けという二分だけで準備を決めない方がよいでしょう。まず志望先の当該年度の採用案内を読み、次にSPI3の公式説明で能力検査・性格検査・オプション検査、受検方式を確認します。そのうえで、教養試験・専門試験の扱いを案内の文面に戻って確認します。

公務員でのSPIの利用に絞って検討したい場合は、子記事「公務員SPIとは」で、志望先の採用案内を読む観点とあわせて確認してください。本稿では、RMS公式情報で確認できるSPI3の全体像を優先し、自治体ごとの条件を一律に一般化しません。

SPIの難しさの正体と対策の考え方

SPIの難しさを、一つの問題数、一律の合格ライン、一つの難易度で表すことはできません。RMS公式FAQは、合格基準は企業によってさまざまで一概にいえないとし、全体の制限時間内に出題される問題数は人によって異なると説明しています。また、SPI3には複数の検査構成と受検方式があります。(出典: 学生向けFAQSPI3公式FAQ

本稿では、公開情報に沿ってSPI対策を考えるための軸を、時間、正確性、方式への適応の3つに分けます。これは、公式が公開している検査構成、方式、商品別の所要時間を、受検準備の確認項目に置き換えたものです。非公表の問題数や採点方式を前提にする方法ではありません。

SPI対策の考え方(時間・正確性・受検方式の3軸)を示す図

1. 時間|公式にある「合算時間」と非公表の「内訳」を分ける

SPI3-U/G/Hで性格検査と基礎能力を実施する商品は、公式料金表にテストセンター、インハウスCBT、WEBテスティングで65分、ペーパーテスティングで110分と掲載されています。英語能力検査や構造的把握力検査を組み合わせた商品には、85分または105分のものもあります。(出典: SPI3料金表

一方で、能力検査と性格検査の内訳時間、言語と非言語の内訳時間は公式に公表されていません。したがって、「言語に何分、非言語に何分」という推定値を正解のように扱わず、受検案内に示された全体の条件を確認する必要があります。(出典: SPI3料金表

学習記録をつけるなら、公式にない内部時間を「本番の正解時間」として固定するより、実際に自分が解いた演習の開始・終了、解き直しの要否、迷った理由を記録する方法が使えます。これは本稿が提案する記録の方法であり、SPI3の公式な採点方法や時間配分を示すものではありません。

2. 正確性|能力検査の2分野を混ぜずに振り返る

能力検査は、言葉の意味や話の要旨を的確に捉える言語分野と、数的処理・論理的思考力を扱う非言語分野から構成されます。(出典: RMS「SPI3の能力検査」

この公式区分に合わせ、振り返りでは言語と非言語を一つの「苦手」にまとめない方が、次に確認する内容を決めやすくなります。本稿では、誤答や迷いを次のように分類して記録する方法を提案します。

  • 言語分野では、言葉の意味、話の要旨、選択肢の読み取りのどこで止まったか
  • 非言語分野では、数的処理、条件の整理、論理の確認のどこで止まったか
  • 問題内容より先に、画面操作、時間の見落とし、案内の確認不足がなかったか

この分類は、公式が示す言語・非言語の説明を、再学習のメモへ写すための枠です。出題数や分野別の採点比重を推定するものではありません。

3. 方式への適応|自宅受検でも同じ条件とは限らない

テストセンターのオンライン会場とWEBテスティングは、どちらも自宅などから受検する場面がありますが、公式説明は異なります。オンライン会場では、本人認証、受検環境の確認、受検中の態度などを、リアル会場同等の有人監督のもとで確認し、WEBカメラでのリアルタイム接続と画面共有があります。WEBテスティングは、指定期間内に自宅・学校のPCから受検する方法です。(出典: テストセンターオンライン会場SPI3料金表

方式が決まったら、練習以前に案内上の条件を確認することが必要です。オンライン会場の能力検査では、推奨OS、最新版Google Chrome、メモリ、回線、WEBカメラ、持ち物が公式に示されています。タブレットとスマートフォンは受検不可です。(出典: テストセンターについて

本番の方式を取り違えないために、本稿では次の確認順を勧めます。

  1. 企業から届いた案内で、テストセンター、オンライン会場、インハウスCBT、WEBテスティング、ペーパーテスティングのどれかを確認する
  2. 能力検査、性格検査、英語能力検査、構造的把握力検査の実施有無を確認する
  3. 方式ごとの会場、端末、持ち物、予約または指定期間を案内に沿って確認する
  4. 公式に未公表の問題数・内訳時間・合格ラインを、準備の前提にしない

この順序なら、公式に確認できる条件から準備を始められます。問題数や合格ラインのように公式に公表されていない数値を、対策の中心に置く必要はありません。

検算の型を「説明できるか」で確認する

非言語分野は数的処理と論理的思考力を扱うと公式に説明されています。本稿の演習上の提案として、答えを見た後に、数値や条件をどの順番で置いたかを短く説明できるか確認する方法があります。(出典: RMS「SPI3の能力検査」

たとえば、答えだけを記録するのではなく、「どの条件を先に確認したか」「計算後にどの条件へ戻ったか」「選択肢と条件が矛盾していないか」を書き残します。これは公式問題の再現や公式な解法を示すものではなく、数的処理・論理的思考力という公式の検査説明に沿って、自分の判断過程を確認するための方法です。

言語分野でも同様に、言葉の意味と話の要旨のどちらを確認したかを分けて振り返れます。正答数の推定値ではなく、自分がどの公式区分で確認を要したかを残すことで、次に見直す範囲を明確にできます。

教材・模試の品質の見分け方

RMS公式FAQは、公式のSPI対策本はないと明記しています。書店などで販売されているSPI対策書籍は、RMSが公認したものではありません。また、RMS公式の能力検査ページには言語・非言語の問題例が複数ありますが、各分野の総問題数や制限時間は掲載されていません。(出典: 学生向けFAQRMS「SPI3の能力検査」

この前提に立つと、教材や模試を「公式」「本番と完全に同じ」といった表示だけで選ぶことはできません。本稿では、公式に公認された対策本がないことと、公開されていない問題数・採点方法を踏まえ、次の7つを確認基準として提案します。

良いSPI教材・模試を見分ける7つの基準を示す図

1. 何を扱う教材かを確認できる

能力検査には言語分野と非言語分野があり、オプションとして英語能力検査と構造的把握力検査があります。教材がどの検査内容を扱うのかを確認し、受検案内にないオプションを必須のように扱っていないかを見ます。(出典: RMS「SPI3の能力検査」学生向けFAQ

2. 正答だけでなく判断過程を確認できる

非言語分野は数的処理と論理的思考力、言語分野は言葉の意味と話の要旨を扱います。教材の解説が、答えだけでなく、どの条件や言葉に着目するかを確認できる構成かを見ます。これは、公式に示された分野の説明と、自分の誤答分類をつなげるための基準です。(出典: RMS「SPI3の能力検査」

3. 公式にない固定値を断定していない

問題数は人によって異なると公式FAQが回答しており、言語・非言語の正確な出題数は公表されていません。分野別の内訳時間、共通合格ラインも公式には確認できません。教材が、これらを普遍的な数値として示していないかを確認します。(出典: 学生向けFAQSPI3料金表

4. 「公式」「公認」の根拠を確認できる

RMS公式FAQは、公式のSPI対策本はなく、書店等のSPI対策書籍はRMSが公認しているものではないと明記しています。「公式問題集」「RMS公認」という表示がある場合は、説明ではなく公式FAQと照合します。(出典: 学生向けFAQ

5. 受検方式を混同していない

テストセンターのオンライン会場には有人監督、WEBカメラ、リアルタイム接続、画面共有があります。WEBテスティングは指定期間内に自宅・学校のPCから受検する方式です。教材や模試の説明が、これらを同じ方式として扱っていないかを確認します。(出典: テストセンターオンライン会場SPI3料金表

6. オプションを全員必須としていない

英語能力検査と構造的把握力検査は、実施企業によって実施有無が異なります。実施しない企業では、受検する必要も受検することもできません。受検予約画面で確認するという公式案内に沿って、教材が受検条件の確認を促しているかを見ます。(出典: 学生向けFAQ

7. 情報の確認日と出典を追える

SPI3の利用実績には、公式内でも年度が異なる数値が残っています。実施方式、商品、利用実績を説明する教材や模試では、情報の確認日と一次情報へのリンクが追えるかを確認します。古い数値を現在の事実のように扱っていないことも、品質を確かめる材料になります。(出典: SPI3公式サイトRMS公式コラム

この7点は、特定の教材を推奨・否定するためのランキングではありません。公式問題集がないこと、問題数や合格ラインが公表されていないことを前提に、受検案内と矛盾しない教材を選ぶための確認表です。

実機で体験する

SPIについて公開情報を読んだ後は、検査の説明と、画面上で問題を進める体験を混同しないことが大切です。Educareには、目的の異なる2つの体験導線があります。以下は、Educareが提供する機能として仕様を確認した内容です。

本番形式を意識した体験|/spi-taiken/

/spi-taiken/は、テストセンター形式のオンライン模試です。受検中は前の問題に戻れず、正答率も表示しない仕様です。体験モード(16問・約12分)は登録不要・無料で受けられます。本番モード(35問・35分)、単元練習、性格検査は、無料の会員登録(LINE・Googleのどちらでも可)で解放されます。算術10トピック、推論7型の非言語演習に加え、ビッグファイブ性格検査も実装しています。(Educare内検証記録: SPI-F053・SPI-F054)

ここで確認できるのは、テストセンター形式に合わせた「前の問題に戻れない」進行と、時間内に解き切る感覚です。問題数と時間は体験モードが16問・約12分、本番モードが35問・35分というEducare側の模試仕様であり、SPI3の公式な問題数、採点方式、合格ラインを再現するものとは表現しません。RMS公式FAQが、問題数は人によって異なるとしているためです。(出典: 学生向けFAQ

問題を行き来して演習する|/komuin-webtest/

/komuin-webtest/は、数的処理群、文章理解、一般知識の3カテゴリを扱います。数的処理群は数的推理・判断推理・空間把握・資料解釈、文章理解は現代文・英文・二語の関係・熟語の成り立ち・長文読解、一般知識は人文科学・社会科学・自然科学・時事を含みます。モードは、体験モード、試験種別モード、難易度1から5のスライダーを持つAI公務員試験モード、科目別演習モードの4つです。結果画面では正答率を主役に、7段階の相対評価、偏差値(参考値)、問題別成績、分野別レーダーチャートを表示します。(Educare編集部の実装検証記録による)

氏名、電話番号、メールアドレスの入力は不要です。体験モードは登録不要で受検でき、それ以外のモードは無料の会員登録(LINE・Googleのどちらでも可)で解放されます。本番形式模試は40問で構成されています。(Educare内検証記録: SPI-F055・SPI-F056)

ただし、/komuin-webtest/は紙試験式に問題を行き来しながら演習でき、回答変更と任意見直しに対応しています。SPI本番特有の「後戻りできない」進行を再現するものではありません。前へ戻れない進行を体験したい場合と、問題を往復して解き直したい場合を分けて選べます。(Educare編集部の実装検証記録による)

この違いを明示するのは、二つの導線を同じものとして案内しないためです。公式情報の確認と、Educareの演習機能の体験は目的を分けて利用してください。

FAQ

SPIとは何の略ですか

SPIはSynthetic Personality Inventory、総合適性検査の略称です。RMSの説明では、1974年に個人の資質をベースにした採用選考に寄与する考え方から誕生しました。SPI3の提供会社は株式会社リクルートマネジメントソリューションズです。(出典: RMS「SPIとは」SPI3公式サイト

SPIは能力検査だけですか

いいえ。SPIは、職種を越えて共通に必要な知的能力を測る能力検査と、性格的特徴・職務や組織への適応しやすさを数値化する性格検査で構成されます。能力検査は言語分野と非言語分野に分かれます。(出典: RMS「SPIとは」RMS「SPI3の能力検査」

SPIの受検方式は何種類ですか。オンライン会場とWEBテスティングは同じですか

RMSが提供するSPI3の受検形式は、テストセンター、インハウスCBT、WEBテスティング、ペーパーテスティングの4方式です。テストセンターには共通会場とオンライン会場があります。(出典: SPI3公式FAQSPI3料金表

オンライン会場とWEBテスティングは同じではありません。オンライン会場はテストセンターの一形態で、本人認証、受検環境の確認、受検中の態度などを有人監督のもとで確認し、WEBカメラでのリアルタイム接続と画面共有があります。WEBテスティングは、指定期間内に自宅・学校のPCから受検する方式です。(出典: テストセンターオンライン会場SPI3料金表

SPIの問題数は何問ですか

テストセンター・WEBテスティングにおける言語・非言語それぞれの正確な出題数は、公式ページに数値で記載されていません。RMS公式FAQは、全体の制限時間内に出題される問題数は人によって異なると回答しています。固定の問題数を前提にしないでください。(出典: 学生向けFAQ

合格ラインは何割ですか

RMS公式FAQは、合格の基準は企業によってさまざまで、一概にいうことはできないと回答しています。全社共通のボーダー正答率は公式に公表されていません。(出典: 学生向けFAQ

長文問題が出たら合格ラインを超えていますか

そうは言えません。RMS公式FAQは、長文問題が出たから合格ラインに達している、といったものではないと明記しています。出題内容から合格状況を推測することはできません。(出典: 学生向けFAQ

公式のSPI問題集・対策本はありますか

ありません。RMS公式FAQは、書店などで販売されているSPI対策書籍はRMSが公認しているものではないと回答しています。「公式問題集」や「公認」をうたう説明は、公式FAQと照合してください。(出典: 学生向けFAQ

英語や構造的把握力検査は必ず受けますか

必ずではありません。英語能力検査と構造的把握力検査は実施企業により実施有無が異なり、実施しない企業では受検する必要も受検することもできません。受検予約画面で確認します。(出典: 学生向けFAQ

SPI3はIRT方式ですか

はい。テストセンターなどのパソコンで実施するテストには、IRT(項目反応理論)を用いた適応型テストが導入されているとRMS公式が説明しています。ただし、出題の難易度が変わることと合否は別の話で、企業ごとに基準が異なる点は変わりません。(出典: RMS「SPIのテスト方式」学生向けFAQ

公務員試験でもSPIは使われますか

RMSには公務員採用に特化した公式コラムがあり、自治体が教養試験・専門試験の代わりにSPIを導入する動きが広がっていると説明されています。ただし、すべての自治体・採用枠が同じ条件ではありません。志望先の当該年度の採用案内で、SPI以外の試験科目と受検方式を確認してください。(出典: RMS公式コラム

まとめ+編集方針と更新

SPIについて、最後に5点を整理します。

  • SPIはRMSが提供する総合適性検査で、能力検査と性格検査で構成されます。
  • 能力検査は言語分野と非言語分野を扱い、英語能力検査と構造的把握力検査は企業によって実施有無が異なります。
  • SPI3の受検方式はテストセンター、インハウスCBT、WEBテスティング、ペーパーテスティングの4方式です。オンライン会場はテストセンターの一形態で、WEBテスティングとは同じではありません。
  • 合格ライン、固定問題数、分野ごとの内訳時間など、公式に公表されていない事項があります。推測で補わないことが重要です。
  • 公務員採用でもSPIを使う動きが公式コラムで紹介されていますが、個別の試験条件は志望先の当該年度の採用案内で確認します。

SPIについて正確に準備する出発点は、推定の数字を集めることではありません。企業や自治体から届く受検案内を読み、検査構成、受検方式、オプションの有無を確認し、公式に公表されている範囲と公表されていない範囲を分けることです。

編集方針と更新について

この記事は、2026年7月15日時点のリクルートマネジメントソリューションズ公式サイト・公式FAQ・公式料金表・公式コラム、および本文で明示した自治体関連のRMS掲載事例をもとに、educarelog編集部が作成しました。実施方式、商品区分、利用実績、自社プロダクトの仕様は変更される可能性があります。受検時は、志望先から届く最新の案内と受検予約画面を確認してください。

本稿は毎年7月に、SPI3の利用実績数値と提供形態を公式情報で再照合します。台帳と記事に矛盾が見つかった場合は、出典を確認したうえで記事を更新します。

educarelog編集部は、リクルートマネジメントソリューションズおよび関連会社と提携していません。本稿は、公式情報の確認範囲と、Educareが提供する体験機能の仕様を区別して掲載しています。

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