勉強法・対策 数的処理・判断推理

【図解】ニュートン算「窓口が増える」問題の解き方|公務員試験の過去問と型5つ

【図解】ニュートン算「窓口が増える」問題の解き方|公務員試験の過去問と型5つ

ニュートン算は「増え続けるもの」を「一定の速さで処理する」問題。処理を1と置き増える量を棒の図で決める手順で、窓口が増える問題から東京消防庁・東京都・国家総合職の過去問3問(出典・正答つき)まで図解。仕事算との見分け方・SPIとの違いも。

「ニュートン算、ただでさえ苦手なのに、途中で窓口が増えるなんて…もう無理!」 「線分図を描こうとしても、どこがどうなっているのかサっぱりわからない…」

公務員試験の数的処理で多くの受験生を悩ませる「ニュートン算」。その中でも、途中で条件が変わる「窓口が増える」タイプの問題は、特に難解で、ここで差がついてしまうことも少なくありません。

しかし、安心してください。この応用問題には、明確な解法パターンが存在します。そして、この記事では、その解法を誰にでも分かるように、図解を交えて徹底的に解説します。

この記事の核心は、単なる解法紹介に留まりません。

  • 公務員試験の出題傾向を踏まえた実践的な時短テクニック
  • 線分図がどうしても苦手な人のための「式だけの代替解法」

といった、他のどのサイトにもない『educarelog.net』独自の視点をふんだんに盛り込みました。

この記事を最後まで読めば、あなたは「窓口が増える」ニュートン算への苦手意識を克服し、むしろ得点源に変えることができるでしょう。

ニュートン算の基本原理|「増えながら減る」を理解する

応用問題に取り組む前に、まずはニュートン算の基本を再確認しましょう。

ニュートン算は、一言で言えば「一定の割合で増え続けるもの」を、「一定の割合で処理していく」問題です。

よく似た問題に「仕事算」がありますが、両者の決定的な違いは「処理すべき対象が増え続けるかどうか」です。

  • 仕事算: 全体の仕事量は最初から決まっている(例:100ページの資料作成)
  • ニュートン算: 仕事をしている間にも、処理すべき対象が増え続ける(例:行列に並ぶ客、牧草地に生える草、湧き出る水)

この「増えながら減る」という状況を数式で捉えることが、ニュートン算攻略の第一歩です。

ニュートン算の3要素と基本公式

ニュートン算は、以下の3つの要素で構成されます。

  1. 最初の量: 最初から存在した量(例:開店時の行列の人数)
  2. 増加量: 単位時間あたりに増える量(例:1分あたりに新たに来る客の人数)
  3. 処理量: 単位時間あたりに処理できる量(例:1つの窓口が1分あたりに対応できる客の人数)

そして、行列がなくなる(=仕事が完了する)とき、次の関係が成り立ちます。

(全体の処理量) - (全体の増加量) = 最初の量

これを時間で整理すると、以下の基本公式が導き出せます。

(単位時間あたりの処理量 - 単位時間あたりの増加量) × 時間 = 最初の量

この公式が「なぜそうなるのか」を直感的に理解することが重要です。(処理量 - 増加量)は、「行列が1分あたりに、実質的に何人減るか」を意味します。この「実質的な減少量」に時間をかければ、最初にいた行列の人数に等しくなる、というわけです。

公務員試験のニュートン算は 5 つの型に分かれる

ニュートン算は出題数こそ多くありませんが、出るときは条件の変え方に型があります。型を見る前に、棒の図で単元の骨をつかんでおきましょう。

窓口が 1 分に 3 人さばいても、1 分に 1 人並ぶなら、行列は 1 分に 2 人しか減らない。 図注: 上の棒が「処理する量」、真ん中が「増える量」、下が「実質に減る量」。処理した量は、増えた量と減った量の和です。

棒で見れば、ニュートン算は 処理する量−増える量=実質に減る量 の 1 本の関係に、実質に減る量×時間=最初の量 を掛け合わせた問題です。当社の過去問バンクでニュートン算に分類された問題(東京消防庁・東京都・国家総合職)と、境目にある問題(警視庁・特別区)を型で分けると次の 5 つです。

型 こういう問題 こう考える この記事の過去問
型 1: 窓口(ゲート・ポンプ)の数を変える 「3 つで 120 分、4 つで 40 分。5 つなら?」。最初の人数も増える人数も書かれていない 窓口 1 つの処理を 1 と置く。増える量と最初の行列を、2 つの条件から出す 東京消防庁 令和 5 年度 Ⅰ類(第 1 回)No.20
型 2: 「最低限必要な台数」を問う 「4 台で 30 分、5 台で 20 分。10 分で終えるには最低何台?」 型 1 で増える量を出した後、10 分で減らす量に増える量を足して台数にする 東京都 令和 3 年度 No.13
型 3: 処理する側が毎日増える 「牛 500 頭で 5 日、600 頭で 4 日。毎日 10 頭ずつ増やして 10 日。初日は?」 牛 1 頭の 1 日分を 1 と置き、草の最初の量と 1 日に生える量を表で出す 国家総合職 平成 27 年度 No.25
発展 A: 途中で条件が変わる 「途中で窓口を増やす」(本記事の応用例題)、「6 日目から出荷を 30% 増やす」 条件が変わる時点で区切り、区間ごとに「実質の減り方×時間」 特別区 平成 28 年度 3 級職 No.17(式だけ末尾で)
発展 B: 増える量が具体的に書かれている 「毎分 3 L 流れ込む」「A で 24 分、B で 12 分、同時に 6 分 24 秒」 仕事算の式に流入を引くだけ 警視庁 平成 25 年度 No.45(式だけ末尾で)

見分け方は 1 つだけ。「作業している間に、処理すべき対象が増え続けるか」。 増えないなら仕事算、増えるならニュートン算です。型 1〜3 は、この後「実物の過去問」で棒の図と表を 1 枚ずつ進めながら解きます。

ニュートン算の過去問と出題実績

ニュートン算の試験別の当サイト収録数と出題した年度
試験収録分の出題数出題した年度(収録分)
国家総合職1問平成27年(1問)
東京消防庁3問令和5年(1問)・令和6年(2問)
東京都(都庁)1問令和3年(1問)

集計条件:当サイトの公開収録分のうち、D1 の出題実績・分類と照合できた国家総合職・東京消防庁・東京都(都庁)の問題。表に無い年度は、収録分に該当がないか、その年度の問題を収録していないかのどちらかで、試験全体の出題ゼロを意味しません。生成日:2026-10-14。

【図解】王道解法「線分図」でニュートン算を可視化する

ニュートン算を解く上で最も強力なツールが「線分図」です。状況を視覚的に整理することで、複雑な問題もシンプルに捉えられます。

【基本例題】 あるテーマパークの入場口に、開園時点で600人の行列ができています。開園後も、毎分10人の割合で新たに行列に加わります。入場口を2つにすると、30分で行列がなくなりました。入場口1つが1分あたりに処理できる人数は何人ですか。


この問題を線分図で考えてみましょう。ポイントは「行列がなくなった」=「処理した総量」と「発生した総量」が等しいと考えることです。

  • 発生した総量: 最初にいた600人 + 30分間で増えた人数
  • 処理した総量: 2つの窓口が30分間で処理した人数

基本問題の線分図

【計算手順】

  1. 全体の増加量: 10人/分 × 30分 = 300人
  2. 処理した総量: 600人(最初)+ 300人(増加)= 900人
  3. 1窓口あたりの処理能力: 900人を「2つの窓口」で「30分」かけて処理したので、 900 ÷ 30 ÷ 2 = 15人/分
生徒
なるほど!「増えた分」も合わせて全部処理しなきゃいけないから、足し算になるんですね。
先生
その通り。「減らす仕事」をしている間に「増える仕事」があるから、ゴールが少し遠ざかるイメージだね。この基本感覚が、次の応用問題で生きてくるよ。

【応用】「途中で窓口が増える」問題の攻略法

さて、ここからが本番です。公務員試験でよく出る「途中で条件が変わる」パターンです。

【応用例題】 あるイベント会場のチケット売り場に行列ができています。 窓口を3つ開けると60分で行列がなくなり、5つ開けると30分で行列がなくなります。 いま、窓口を3つ開けて作業を始め、20分後に窓口をさらに2つ追加して合計5つにしました。 行列がなくなるのは、窓口を追加してから何分後ですか。


生徒
うわっ、出た…。人数も増えるペースも書いてないし、さらに途中で窓口が増えるなんて、複雑すぎてパニックです…。
先生
大丈夫。実はこの問題、「2段階」に分けて考えると、さっきの基本問題と同じになるんだ。まずは「行列の正体」を暴くところから始めよう。

ステップ1:未知数を設定して「行列の長さ」を決める

具体的な人数が書かれていないときは、比を使って解くのが定石です。 ここでは、最もシンプルな設定をします。

  • 行列の増加ペース:1分あたり 「1」 増える
  • 窓口1つの処理能力:1分あたり 「1」 減る (※もし計算が合わなければ修正しますが、まずはこれで仮定します)

すると、各パターンの「実質的な減少ペース」はこうなります。

  • 窓口3つのとき:処理3 - 増加1 = 毎分「2」減る
  • 窓口5つのとき:処理5 - 増加1 = 毎分「4」減る

次に、最初の行列の量(全体量)を計算します。

  • 窓口3つ(毎分2減)で60分かかる → 2 × 60 = 120
  • 窓口5つ(毎分4減)で30分かかる → 4 × 30 = 120

どちらも「120」になりました!これで仮定が正しかったことが証明されました。 つまり、この問題は「最初の行列は120」という設定で解けばいいのです。

時短テクニック

「処理=1」と置くのは自由ですが、「増加=1」も一緒に置いてうまくいくのは、この例題のようにたまたま比が合う場合だけです。実物の過去問では、東京消防庁 令和5年度 No.20 は処理1に対して増加2.5、東京都 令和3年度 No.13 はポンプ1台に対して湧き水2台分と、「増加=1、処理=1」は成り立ちません。処理=1 と置き、増加は a と置いて、2つの条件から1本の式で a を求めるのが、どの問題にも使える置き方です。

ステップ2:状況を図にしてシミュレーションする

「最初の行列=120」という武器を手に入れたら、あとは問題文の通りにシミュレーションするだけです。 これを図解すると、以下のようになります。

窓口が増える問題の図解

【フェーズ1:最初の20分】

  • 状況:窓口3つ(毎分2減る)
  • 減る量:2 × 20分 = 40
  • 残りの行列:120 - 40 = 80

【フェーズ2:窓口追加後】

  • 状況:窓口5つ(毎分4減る)にパワーアップ!
  • 残りの行列:「80」
  • かかる時間:80 ÷ 4 = 20分

答え:20分後

生徒
えっ、これだけですか? 図で見ると「坂道が急になる」だけなんですね。すごくシンプル!
先生
そう、難しそうに見えるのは「情報が多い」から。整理して図にすれば、ただの引き算と割り算なんだよ。

実物の過去問 3 問で型を確かめる

ここからは実際に出た問題です(出典・正答つき)。応用例題と違い、実物では「増加=1・処理=1」と両方置いても合いません。処理=1 とだけ置き、増える量は図の「?」のまま残して、条件から決めるのが共通の手順です。

型 1: 窓口の数を変える ── 増える量を「?」のまま棒に置く

問題

東京消防庁 消防官Ⅰ類(第 1 回)令和 5 年度 No.20

ある行政機関の窓口では、午前9時ちょうどに受付を開始する。受付開始までに行列を作って待っている人数は毎朝一定であり、さらに毎分新たに到着して行列に並ぶ人数も一定であることがわかっている。いま、午前9時ちょうどに受付窓口を3つ設けると行列は120分でなくなり、受付窓口を4つ設けると40分で行列がなくなるという。このとき、受付窓口を5つ設けた場合、行列がなくなるまでにかかる時間として、最も妥当なものはどれか。ただし、どの窓口を利用しても一人当たりの受付にかかる時間は一定とする。

  1. 16分 2. 18分 3. 20分 4. 22分 5. 24分

正答 5

まず図で状況をつかむ

窓口 1 つが 1 分にさばく人数を「1 個」と決めます(人数は分からないので、単位を自分で決めます)。窓口 3 つなら 1 分に 3 個。 この 3 個は、「1 分に増える人数」と「行列が実質に減る人数」に分かれます。どちらもまだ「?」です。

窓口 3 つは 1 分に 3 個。1 分に増える量と、3 つで減る量は「?」。 図注: 条件を 1 つ入れた状態。下の帯「窓口3つ は 1分に増える と 3つで減る の和」が、この単元の骨です。

STEP1: 窓口 4 つの棒も置く

窓口 4 つなら 1 分に 4 個。増える量は同じなので、4 つで減る量は、3 つで減る量より 1 個分だけ長くなります。 まだ「?」は 3 本ありますが、形は見えてきました。

窓口 4 つは 1 分に 4 個。増える量は共通、減る量は 3 つより 1 個分長い。 図注: 増える量の棒は 1 本だけ。処理の棒から増える量を引いた残りが「減る量」です。

STEP2: 「同じ行列」の条件で ? を決める

3 つで 120 分、4 つで 40 分かかった行列は同じ長さです。だから 120×(3 つで減る量)=40×(4 つで減る量)。 3 つで減る量を x とすると、4 つで減る量は x+1。120x=40(x+1) → 80x=40 → x=1/2。増える量は 3−1/2=5/2(1 分に 2.5 人)です。

増える量は 5/2、3 つで減る量は 1/2、4 つで減る量は 3/2。 図注: 「?」が全部決まりました。5/2=2.5 人。3 つで減る量が 4 つで減る量の 1/3 なのは、120 分と 40 分の逆比です。

STEP3: 表で時間を出す

棒が決まったら、表で「最初の行列=1 分に減る量×時間」をつなぎます。 最初の行列は 1/2×120=60(3 つ)。4 つでも 3/2×40=60 で、合っています。

1 分に減る量×時間=最初の行列 60。窓口 5 つの行は時間と行列が「?」。 図注: 表の 1 行が「処理−増える=減る、減る×時間=最初の行列」。3 つと 4 つの行で 60 が一致します。

窓口 5 つなら 1 分に 5−5/2=5/2 減ります。60÷(5/2)=24 分 です。

窓口 5 つは 1 分に 5/2 減る。60÷(5/2)=24 分。 図注: 表が全部埋まりました。問われているのは 5 つの行の「時間」の欄です。

選択肢で確かめる

  • 肢 5:24 分: 5/2×24=60。最初の行列とぴったり → 正答
  • 肢 1:16 分: 5/2×16=40。60 に届かない(行列が残る)
  • 肢 2:18 分: 45。届かない
  • 肢 3:20 分: 50。届かない
  • 肢 4:22 分: 55。届かない

「4 つで 40 分なら 5 つで 40×4/5=32 分」と反比例で考えた値は、選択肢にありません。選択肢が 16〜24 分なのは、増える人数を引いた「実質の減り方」で計算した人だけが当たるように作られているからです。

型 2: 最低限必要な台数 ── 湧く量を「ポンプ何台分」で読む

問題

東京都 令和 3 年度 No.13

常に一定量の水が湧き出している貯水池からポンプを用いて水を全て汲み出し、貯水池を一時的に空にする作業を行う。この作業に要する時間が、ポンプを4台用いた場合は30分、5台用いた場合は20分であるとき、この作業を10分で終えるために最低限必要なポンプの台数として、正しいのはどれか。ただし、各作業開始時の貯水池の水量は一定とし、ポンプ1台が汲み出す水の量はどのポンプも常に同じものとする。

  1. 6台 2. 7台 3. 8台 4. 9台 5. 10台

正答 3

まず図で状況をつかむ

ポンプ 1 台が 1 分に汲み出す量を 1 個とします。4 台は 4 個、5 台は 5 個。湧く量を引いた残りが、水が減る量です。型 1 と同じ形です。

ポンプ 4 台は 4 個、5 台は 5 個。湧く量と減る量は「?」。 図注: 「汲み出した分=湧いた分+水が減った分」の帯が 2 本。湧く量の棒は共通です。

STEP1: 「同じ水」の条件で ? を決める

4 台で 30 分、5 台で 20 分で空になる水は同じ量。30×(4 台で減る量)=20×(5 台で減る量)。 4 台で減る量を x とすると 5 台では x+1。30x=20(x+1) → x=2。湧く量は 4−2=2、つまりポンプ 2 台分です。

湧く量は 2、4 台で減る量は 2、5 台で減る量は 3。 図注: 湧く量がポンプ 2 台分と分かると、「どの台数でも 2 台は湧き水の相殺に消える」と読めます。

STEP2: 表で 10 分の行を埋める

最初の水は 2×30=60(4 台)。5 台でも 3×20=60 で合っています。10 分で 60 を減らすには、1 分に 60÷10=6 減らす必要があります。

4 台・5 台の行から湧く量 2、最初の水 60。10 分の行は「?」。 図注: 10 分の行は時間だけが決まっています。

1 分に 6 減らすには、湧く 2 を足して 6+2=8 台。ちょうど 10 分で割り切れるので、8 台で決まりです。

10 分で減らすには 1 分に 6。湧く 2 を足して 8 台。 図注: 表が全部埋まりました。問われているのは 10 分の行の「台数」です。

選択肢で確かめる

  • 肢 3:8 台: 1 分に 8−2=6 減る。6×10=60 → ちょうど空 → 正答
  • 肢 1:6 台: 1 分に 4 減る。10 分で 40。60 に届かない
  • 肢 2:7 台: 1 分に 5。50。届かない
  • 肢 4:9 台: 1 分に 7。70。10 分かからずに空になるので「最低限」ではない
  • 肢 5:10 台: 「5 台で 20 分なら 10 分で 10 台」という反比例の罠

「最低限」の語があっても、ちょうど割り切れるときは不等号を気にする必要はありません。

型 3: 処理する側が毎日増える ── 草の表と、のべ頭数の棒

問題

国家総合職 平成 27 年度 No.25

ある牧場では,牛 500頭を放牧すると,ちょうど5日間で牧草は食べ尽くされ,また,牛 600頭を放牧すると,ちょうど4日間で牧草は食べ尽くされる。 いま,この牧場で,ある頭数の牛の放牧を開始し,その翌日から1日 10頭ずつ牛を増やしていったところ,ちょうど 10日間で牧草は食べ尽くされた。このとき,放牧開始日の牛の頭数はいくらか。 ただし,1頭の牛が1日に食べる牧草の量は全て等しく,また,牧草は毎日一定量生えるものとする。

  1. 180頭 2. 205頭 3. 230頭 4. 255頭 5. 280頭

正答 4

まず表で状況をつかむ

牛 1 頭が 1 日に食べる草を 1 とします。500 頭×5 日=2,500、600 頭×4 日=2,400 の草を食べ尽くしました。 1 日に生える量と、最初にあった草は「?」です。

500 頭×5 日=2,500、600 頭×4 日=2,400 を食べ尽くした。生える量と最初の草は「?」。 図注: 行は「放牧の回」、列は「日数・1 日に生える・生えた合計・最初の草・食べた合計」。

STEP1: 2 本の式で、生える量と最初の草を出す

食べた合計=最初の草+(1 日に生える量×日数)。最初の草を S、1 日に生える量を g とすると、 S+5g=2,500、S+4g=2,400。引き算で g=100、S=2,000 です。

1 日に 100 生え、最初の草は 2,000。生えた合計は 500 と 400。 図注: 2 つの行の差(2,500−2,400=100)が、日数の差 1 日分の「生える量」です。

STEP2: 10 日間に食べられる草を出す

10 日間なら、2,000+100×10=3,000。これが 10 日間ののべ頭数(頭×日)です。

10 日間では 2,000+1,000=3,000 を食べ尽くす。 図注: 3 行目が埋まりました。あとは「のべ頭数 3,000」を初日の頭数に直すだけです。

STEP3: のべ頭数の棒から、初日の頭数を出す

初日 x 頭、翌日から 10 頭ずつ増えるので、10 日目は x+90 頭。増やした分の合計は 0+10+20+…+90=450。 のべ頭数 3,000 から 450 を引いた 2,550 が「初日の頭数×10 日」なので、x=2,550÷10=255 頭。

のべ頭数 3,000 から増やした分 450 を引くと 2,550=初日×10 日。初日は 255 頭。 図注: ①食べた合計 3,000 → ②増えた分 450 → ③初日×10 日=2,550 の順に決まります。

平均で見る近道もあります。3,000÷10 日=300 頭が平均。毎日 10 頭ずつ 10 日間増やすと、初日は平均より 45 頭少ない(0〜90 の平均が 45)。300−45=255 で、式を立てずに正答に届きます。

選択肢で確かめる

  • 肢 4:255 頭: のべ 255×10+450=3,000 → ぴったり → 正答
  • 肢 1:180 頭: のべ 2,250。草が残る
  • 肢 2:205 頭: のべ 2,500。草が残る(5 日分の 2,500 と同じ値で、500 頭の条件を取り違えた人を拾う配置)
  • 肢 3:230 頭: のべ 2,750。草が残る
  • 肢 5:280 頭: のべ 3,250。10 日より前に食べ尽くす

ニュートン算に分類された過去問は、会員登録(無料)のうえ会員ページで解説つきで解けます。

3 つの型のまとめ

型 見分け方 やること 図
1 窓口の数を変える 「3 つで○分、4 つで○分」 処理=1 と置き、増える量を「?」のまま棒に。同じ行列の条件で決める 棒→表
2 最低限の台数 「○分で終えるには最低何台」 型 1 の後、1 分に減らす量に湧く量を足す 棒→表
3 処理する側が増える 「毎日○頭ずつ増やす」 草の表で生える量と最初の草を出し、のべ頭数の棒で初日に戻す 表→棒

どの型も「処理−増える=実質に減る」「実質に減る×時間=最初の量」の 2 本です。

式で覚えておく発展の型

図で示しにくい型が 2 つあります。初学者はまず上の 3 型を固めてから、覚え方として押さえてください。

  • 途中で条件が変わる型(例: 特別区 平成 28 年度 3 級職 No.17・正答 3)。「1 日の製造量の 12 日分の在庫。製造を 20% 減らし、6 日目から出荷を 30% 増やす。在庫が 5 日分になるのは何日目?」なら、製造 1 日分を 1 と置き、1〜5 日目は 0.8−1=−0.2/日 で 12→11、6 日目からは 0.8−1.3=−0.5/日 で (11−5)÷0.5=12 日。5+12=17 日目。本記事の応用例題(途中で窓口が増える)と同じく、区切って区間ごとに計算します。
  • 増える量が具体的に書かれている型(例: 警視庁 平成 25 年度 No.45・正答 3)。「毎分 3 L 流れ込む水槽を、A なら 24 分、B なら 12 分、A と B で 6 分 24 秒で汲み尽くす。容積は?」なら、容積 V に対して A の正味=V/24、B の正味=V/12、2 台の正味=V/6.4。正味=排水−3 なので (V/24+3)+(V/12+3)−3=V/6.4 → V/8+3=V/6.4 → V=96 L。増える量が書かれていれば、仕事算の式に「流入を引く」だけです。

よくある間違い 3 つ

  1. 反比例で解く。 「4 つで 40 分なら 5 つで 32 分」「5 台で 20 分なら 10 分で 10 台」。増える分を引かない計算は、型 1 では選択肢に無く、型 2 では罠(肢 5)として置かれています。
  2. 「増加=1、処理=1」と両方置く。 応用例題ではたまたま合いますが、型 1 では処理 1 に対して増える量は 5/2、型 2 では湧く量はポンプ 2 台分。置けるのは処理の 1 だけで、増える量は条件から決めます。
  3. のべ頭数で止まる。 型 3 の 3,000 は「頭×日」の合計で、答えは「初日の頭数」。増やした分 450 を引いて 10 で割るまで進めます。

仕事算・SPI のニュートン算との違い

仕事算との見分け方

給排水算(「A 管で 30 分、B 管で 40 分、2 本同時なら?」)は、入る・抜くが同時に一定の速さで起きるだけなので、足し引きで解けます。一方「水道から毎分 3 L 流れ込みながらポンプで汲み尽くす」のように、作業している間に対象そのものが増え続ける問題がニュートン算です。見分け方は「作業中に対象が増えるか」。増えないなら仕事算、増えるならニュートン算。仕事算の解き方は 仕事算の単元ページ で、同じ棒の図を使って扱っています。

SPI との違い

SPI の非言語にもニュートン算があり、「牧草と牛」「給排水」「行列と窓口」の 3 つの設定が中心です。考え方は同じで、「最初の量・増える量・処理する量」の 3 要素を式にできれば足ります。公務員試験では、途中で窓口が増える、毎日牛が増える、最低台数を問う、のように条件の付け方にひねりが入ります。 本記事の問題はすべて公務員試験の過去問です。SPI は問題が公開されないため、「SPI の過去問」は存在しません。SPI を受ける人も、まず型 1 の棒の図で「処理−増える」を固めるのが近道です。SPI が課される自治体(例: さいたま市)の対策は さいたま市 SPI 対策ガイド にまとめています。

関連: 数的推理の単元とパターン一覧・3つの食塩水を混ぜる天秤法・公務員試験 過去問一覧

まとめ:ニュートン算は「準備」で決まる

今回のポイントを振り返りましょう。

本日のまとめ
  1. ニュートン算の本質 「処理量 - 増加量 = 実質的な減少量」 減らす力と増える力の綱引きをイメージする。

  2. 具体的な人数がない場合 「処理=1」と置き、増加は a と置いて、2つの条件から a と全体の仕事量(行列の長さ)を先に出す。(「増加=1」も一緒に置けるのは、比がたまたま合う場合だけです)

  3. 状況変化への対応 フェーズごとに区切って計算する。図(グラフ)を描いて「残りの行列」を可視化すればミスは防げる。

この解法パターンさえ身につければ、窓口が増えようが減ろうが、もう怖くありません。 ぜひ過去問で実践して、得点源にしてくださいね!


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