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仕事算とは?公務員試験の過去問で解き方の型を覚える|SPIとの違い

仕事算とは?公務員試験の過去問で解き方の型を覚える|SPIとの違い

仕事算は「全体を 1 と置き、1 分(1 日)に進む量をそろえて足し引きする」単元。東京消防庁・警視庁の実物過去問 4 問を、棒の図と表で手順ごとに図解。同時に働く・給排水・組の差・人数×日数の 4 つの型と、選択肢で確かめるコツ。

仕事算とは

仕事算は、「ある仕事を終えるのにかかる時間」を求める問題です。 「A だけなら 10 分、B だけなら 20 分。2 人でやると何分?」が原型です。 水を入れる・抜く問題や、人数と日数の問題も、同じ考え方で解けます。

解き方の骨は 1 本だけです。「1 と置く・速さを出す・1 に届かせる」。 この記事では、まず図でこの骨をつかみます。 そのあと、公務員試験に実際に出た 4 問を、図を 1 枚ずつ進めながら解きます。

基本の考え方: 1 と置く・速さを出す・1 に届かせる

1 と置く

仕事の「終わった状態」を 1 と決めます。何枚、何リットルと分からなくて構いません。 図では 1 を 100%として描きます。

速さを出す

「1 時間(1 分、1 日)にどれだけ進むか」を出します。これを仕事の速さと呼びます。 X が一人で 4 時間かかる作業なら、1 時間では 1÷4=1/4、図では 25%です。

全体を 100%とすると、一人で 4 時間かかる X の 1 時間分は 25%。 図注: 全体の 1=100%。X は一人で 4 時間かかるので、1 時間分は 100÷4=25%。

棒の長さは「かかる時間」ではなく「1 時間に進む量」です。 時間が短い人ほど、棒は長くなります。

1 に届かせる

Y も一人で 4 時間かかるとします。二人で働くと、1 時間に進む量は 25%+25%=50%。 50%ずつ進めば、2 回で 100%に届きます。だから 2 時間です。

X と Y の 1 時間分を足すと 50%。2 回で 100%に届くので 2 時間。 図注: 足すのは「時間」ではなく「1 時間に進む量」。2 人分 50%を 2 回重ねると全体の 100%になります。

式にすると かかる時間=全体の 1÷1 時間分の量、この例では 1÷(1/2)=2 時間です。 4 時間+4 時間=8 時間としないこと。二人でやって遅くなるはずがありません。

覚えておく形

仕事算の 3 STEP と「仕事の速さ=1÷かかる時間」の公式の箱。 図注: STEP1 全体を 1 と決める → STEP2 1 分(1 日)に進む量=仕事の速さを出す → STEP3 進んだ量を足して 1 になる式を書く。

ここからは、実物の過去問で 4 つの型を見ていきます。 どの型も、この 3 STEP のどこかに当てはまります。

型 1: 同時に働く ── 1 分間の量を足す

問題

東京消防庁 消防官Ⅲ類(2 回目)令和 7 年度 No.22

ある仕事を完成させるのに、A だけで行うと10 分、B だけで行うと20 分、C だけで行うと1時間を要する。この仕事を3 人で同時に行うときにかかる時間として、最も妥当なものはどれか。

  1. 6 分00 秒 2. 6 分30 秒 3. 7 分00 秒 4. 7 分30 秒 5. 8 分00 秒

正答 1

まず図で状況をつかむ

全体を 100%とします。A は 10 分で全部終えるので、1 分では 100÷10=10%です。 B と C はまだ分かりません。図では「?」のままにしておきます。

A の 1 分間の量は全体の 10%。B・C・3 人分はまだ「?」。 図注: 条件を 1 つ入れた状態。A は 1 分で 10%。「?」は、まだ条件を使っていない印です。

STEP1: 単位をそろえて、3 人の 1 分間の量を出す

C だけ「1 時間」と書かれています。A・B に合わせて 60 分に直します。 A は 1 分で 1/10(10%)、B は 1/20(5%)、C は 1/60(5/3%)です。

A 10%、B 5%、C 5/3%。3 人の 1 分間の量が出そろった。 図注: 1 時間を 60 分にそろえると、C の 1 分間の量は 1/60=5/3%。3 人の棒が同じ「1 分間」で並びました。

棒を見比べると、かかる時間が 2 倍の B は、A の半分の長さです。 C は A の 6 分の 1 です。

STEP2: 3 人分を足して、1 に届く時間を出す

3 人が同時に働くので、1 分間の量を足します。 1/10+1/20+1/60=(6+3+1)/60=10/60=1/6(50/3%)です。

3 人分の 1 分間の量は 1/6(50/3%)。①A→②B→③C→④合計の順に決まる。 図注: ①〜④の順に棒が決まります。合計は 1 分で全体の 1/6。1/6 ずつ 6 回で 1 に届くので、答えは 6 分です。

1/6 ずつ進めば、6 回で全体の 1 になります。 式では 1÷(1/6)=6 分です。

選択肢で確かめる

  • 肢 1:6 分: (1/6)×6=1。ちょうど全体が終わる → 正答
  • 肢 2:6 分 30 秒: (1/6)×6.5=13/12。1 を超えている(6 分の時点で終わっている)
  • 肢 3:7 分: 7/6 → 1 を超える
  • 肢 4:7 分 30 秒: 5/4 → 1 を超える。C を「引く」誤計算(1/10+1/20−1/60=2/15)をするとこの値が出ます
  • 肢 5:8 分: 8/6 → 1 を超える

検算は「6 分で各人がどれだけ進んだか」でもできます。A は 6/10、B は 6/20、C は 6/60。足すと 36/60+18/60+6/60=60/60=1 です。

型 2: 水を入れる・抜く ── 入る量から出る量を引く

問題

東京消防庁 職員Ⅲ類(事務・技術)令和 7 年度 No.15

ある空のプールを満水にするのに水栓Aで給水すると6時間かかり、水栓Bで給水すると8時間かかる。また、このプールが満水のとき、排水栓Cで排水すると、空になるまで24時間かかる。水栓A、B及び排水栓Cを同時に使ったとき、この空のプールを満水にするのに要する時間として、正しいのはどれか。ただし、水栓 A、B の給水量及び排水栓 C の排水量は、それぞれ常に一定とする。

  1. 4 時間 2. 4.5時間 3. 5 時間 4. 5.5時間 5. 6 時間

正答 1

まず図で状況をつかむ

満水を 100%とします。A は 6 時間で満水にするので、1 時間では 100÷6=50/3%(=1/6)です。 型 1 と同じ始め方です。違いは、C が水を「抜く」ことだけです。

A の 1 時間分の給水は 1/6(50/3%)。B・C・差引はまだ「?」。 図注: 条件を 1 つ入れた状態。「仕事」が「水」に変わっても、1 時間分に直すところは同じです。

STEP1: 3 つの栓の 1 時間分を出す

A は 1/6(50/3%)、B は 1/8(25/2%)、C は 1/24(25/6%)です。 C の棒は「1 時間に抜く量」です。長さは正ですが、向きは逆です。

A 1/6、B 1/8、C 1/24。C の棒は抜く量。 図注: 3 つの栓の 1 時間分が出そろいました。A・B は入れる量、C は抜く量です。

STEP2: 入る量から出る量を引いて、満水までの時間を出す

A と B は足し、C は引きます。 1/6+1/8−1/24=(4+3−1)/24=6/24=1/4(25%)です。

差引は 1 時間に 1/4(25%)。①A→②B→③C→④差引の順に決まる。 図注: ④の棒は A+B−C。C を足すと 1/3 になってしまい、排水の条件に合いません。1/4 ずつ 4 回で満水なので、答えは 4 時間です。

1/4 ずつ増えるので、4 回で満水になります。1÷(1/4)=4 時間です。

選択肢で確かめる

  • 肢 1:4 時間: (1/4)×4=1。ちょうど満水 → 正答
  • 肢 2:4.5 時間: 9/8 → 1 を超える(4 時間の時点で満水)
  • 肢 3:5 時間: 5/4 → 1 を超える
  • 肢 4:5.5 時間: 11/8 → 1 を超える
  • 肢 5:6 時間: 3/2 → 1 を超える。C を忘れて A だけで考えた値でもあります

検算: 4 時間で A は 4/6=2/3、B は 4/8=1/2、C は 4/24=1/6 抜く。2/3+1/2−1/6=4/6+3/6−1/6=6/6=1 です。

型 3: 組で働いた時間から 1 人分を取り出す

問題

東京消防庁 消防官Ⅰ類(2 回目)令和 7 年度 No.20

A、B、C の3 人が協力すると2 日で完成する仕事がある。この仕事はA とC が2 人で行うと3 日かかり、B とC が2 人で行うと4 日かかる。この仕事をA が1 人で行ったときにかかる日数として、最も妥当なものはどれか。

  1. 4 日 2. 6 日 3. 8 日 4. 9 日 5. 12 日

正答 1

まず図で状況をつかむ

この問題は、1 人ずつの時間が書かれていません。書かれているのは「組」の時間です。 それでも始め方は同じです。全体を 1 と置きます。 ただし今回は、1 を「12 個の仕事」として数えます。2 日・3 日・4 日で割り切れる 12 を選ぶと、分数が消えるからです。

  • 3 人で 2 日 → 1 日に 12÷2=6 個
  • A+C で 3 日 → 1 日に 12÷3=4 個
  • B+C で 4 日 → 1 日に 12÷4=3 個

全体を 12 個と置くと、3 人分は 1 日 6 個、A+C は 4 個、B+C は 3 個。A・B・C はまだ「?」。 図注: 棒は「1 日に進む仕事の個数」。組の 3 本が先に決まり、1 人ずつはまだ「?」です。

STEP1: 「3 人分」から「組」を引いて、A と B を取り出す

3 人分(6 個)は、A+C(4 個)と B の和です。だから B は 6−4=2 個。 同じく、3 人分(6 個)は B+C(3 個)と A の和です。だから A は 6−3=3 個。

3 人分 6 個から A+C 4 個を引くと B は 2 個。B+C 3 個を引くと A は 3 個。 図注: 図の下の 2 行が「引き算の根拠」です。長い棒から組の棒を引いた残りが、1 人分の棒になります。

STEP2: C も出して、A の日数を出す

A+C(4 個)から A(3 個)を引くと C は 1 個。これで 3 人がそろいました。 A は 1 日 3 個。12 個の仕事を終えるには 12÷3=4 日です。

①〜⑥の順に 3 人分→A+C→B+C→B→A→C と決まる。A は 1 日 3 個。 図注: 6 段の順番どおりにたどれば、1 人ずつの 1 日分が全部決まります。A は 3 個なので、12 個は 4 日で終わります。

検算: A+B+C=3+2+1=6 個。3 人分の 6 個と合っています。

選択肢で確かめる

A は 1 日 3 個なので、「3×日数=12」になる選択肢を探します。

  • 肢 1:4 日: 3×4=12 → ちょうど全体 → 正答
  • 肢 2:6 日: 3×6=18 → 12 を超える
  • 肢 3:8 日: 24 → 超える
  • 肢 4:9 日: 27 → 超える
  • 肢 5:12 日: 36 → 超える

計算の前に絞ることもできます。A+C(3 日)は B+C(4 日)より速いので、A は B より速い人です。 B は 1 日 2 個で 6 日かかるので、A は 6 日より短い。選択肢で 6 日より短いのは「4 日」だけです。

型 4: 人数×日数で仕事の量を数える

問題

警視庁 警察官Ⅰ類(第 1 回)平成 29 年度 No.47

12人で15日かかる仕事がある。この仕事を20日間で完了するよう毎日同じ人数で始めたが、12日間仕事を終えた時点で、あと3日で完了させることになった。13日目から増やす必要がある人数として、最も妥当なのはどれか。ただし、1人が1日当たりにする仕事量は同じであるものとする。

  1. 7人 2. 9人 3. 11人 4. 13人 5. 15人

正答 5

まず表で状況をつかむ

この型では、仕事の量を「人数×日数」で数えます。1 人が 1 日にする量を 1 とするので、12 人×15 日=180 が仕事の全体です。 型 1〜3 の「全体を 1 と置く」の代わりに、「全体を 180 と置く」と考えてください。 行ごとに「人数×日数=量」がつながる表を作ります。

  • 全体: 12 人×15 日=180
  • 予定: 20 日で 180 を終えるので、1 日 180÷20=9 人

仕事の全体は 12×15=180 人日。20 日で終える予定なら 9 人。済み・残りはまだ「?」。 図注: 表の 1 行が「人数×日数=量」。全体の 180 と予定の 9 人が先に決まります。

STEP1: 済んだ量を出す

9 人で 12 日働きました。済んだ量は 9×12=108 です。

9 人×12 日=108 が済んだ。残りはまだ「?」。 図注: 「済み」の行は、予定の 9 人をそのまま使います。

STEP2: 残りを 3 日で割って、増やす人数を出す

残りは 180−108=72。あと 3 日で終えるには 72÷3=24 人が要ります。 いまは 9 人なので、増やすのは 24−9=15 人です。

残り 72 を 3 日で終えるには 24 人。いまの 9 人から 15 人増やす。 図注: 表が全部埋まりました。問われているのは「残りの人数 24」ではなく「増やす人数 24−9=15」です。

選択肢で確かめる

  • 肢 5:15 人: 9+15=24 人で 3 日 → 24×3=72。残り 72 とぴったり → 正答
  • 肢 2:9 人: 最初の人数そのもの。「増やす人数」ではない(罠)
  • 肢 1:7 人・3. 11 人・4. 13 人: 9 を足すと 16・20・22 人。3 日で 48・60・66 で、72 に届かない

「24」は選択肢にありません。問いの文「増やす必要がある人数」まで読んで、最後の引き算を忘れないこと。

仕事算の過去問と出題実績

仕事算の試験別の当サイト収録数と出題した年度
試験収録分の出題数出題した年度(収録分)
警視庁1問平成29年(1問)
国家専門職(高卒程度)2問平成22年(1問)・平成23年(1問)
東京消防庁4問令和7年(4問)
東京都(都庁)3問平成29年(1問)・令和3年(1問)・令和7年(1問)
特別区7問令和4年(1問)・令和6年(6問)

集計条件:当サイトの公開収録分のうち、D1 の出題実績・分類と照合できた警視庁・国家専門職(高卒程度)・東京消防庁・東京都(都庁)・特別区の問題。表に無い年度は、収録分に該当がないか、その年度の問題を収録していないかのどちらかで、試験全体の出題ゼロを意味しません。生成日:2026-10-14。

4 つの型のまとめ

型 見分け方 やること 図
1 同時に働く 1 人ずつの時間が分かる 1 分間の量を足す 棒を足す
2 水を入れる・抜く 「排水」「抜く」がある 入る量から出る量を引く 棒を引く
3 組の時間 「A と C で」「3 人で」の時間だけ 長い棒から組の棒を引く 棒の差
4 人数×日数 「○人で○日」 量=人数×日数の表を埋める 表

どの型も「全体を決める → 1 分(1 日)の量を出す → 全体に届く式を書く」の 3 STEP です。 型 3 と型 4 は、全体を 1 ではなく「12 個」「180」と置いただけで、考え方は同じです。

式で覚えておく発展の型

図で示しにくい型が 2 つあります。初学者はまず上の 4 型を固めてから、覚え方として押さえてください。

  • 2 人の差で与えられる型(例: 特別区Ⅰ類 令和 4 年度 No.19・正答 3)。「2 人で x 日。A だけだと 4 日多く、B だけだと 9 日多い」なら、1/(x+4)+1/(x+9)=1/x を整理すると x²=4×9、x=6 です。出た数は 1/10+1/15=1/6 と代入して確かめます。
  • 仕事量が比で与えられ、休みが入る型(例: 特別区 令和 6 年度 No.15・正答 3)。「A:B:C=5:3:2 で 3 人なら 30 日。A が 3 日、B と C が 5 日ずつ休む」なら、休んだ分 5×3+3×5+2×5=40 は 3 人そろって 4 日分(40÷10)。30+4=34 日です。

よくある間違い 3 つ

  1. 時間を足す・平均する。 型 1 で 10+20+60=90 分や、その平均 30 分とする誤り。足せるのは「1 分間の量」だけです(基本の考え方の 2 枚目の図)。
  2. 抜く量を足す。 型 2 で C を足すと 1/3 になり、3 時間という誤答が出ます。「この栓は満水に近づけるか、遠ざけるか」を先に決めます。
  3. 問われているものを取り違える。 型 4 の「24 人」は途中の数で、答えは「増やす 15 人」。型 3 も「A の 1 日分 3 個」で止まらず、「12÷3=4 日」まで進めます。

SPI の仕事算との違い

SPI の非言語にも仕事算があります。考え方は同じで、型 1(1 分間の量を足す)と型 4(人数×日数)の基本形が中心です。 公務員試験では型 2・型 3 や、上の「発展の型」のように条件を組み合わせた問題が出ます。 本記事の問題はすべて公務員試験の過去問です。SPI は問題が公開されないため、「SPI の過去問」は存在しません。SPI を受ける人も、まず型 1・型 4 を図で固めるのが近道です。

続きは会員の Web テキストで

この記事の図は、会員向け Web テキスト「仕事算は、同じ時間に進む量でそろえる」(教材タブ)と同じ作り方です。 Web テキストでは、型 1・型 2 の 2 問を 11 枚の図で 1 条件ずつ進め、文字で速さを置く別解や、途中で人が抜ける場合まで扱っています。 会員登録(無料)のうえ、教材タブからお読みください。

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