旅人算とは?公式と公務員試験の過去問で解き方の型を覚える|SPIとの違い
旅人算は「出会いは速さの和、追いつきは速さの差で、間の距離を縮める」単元。特別区・東京都・東京消防庁の実物過去問 4 問を、1 分(1 秒)に進む距離の棒の図と表で手順ごとに図解。追いつき・出会い・3 人の時間差出発・往復の平均の 4 つの型と、速さの仲間の流水算。
旅人算とは
旅人算は、2 人(2 つの物)が動くときの「出会う時間」「追いつく時間」「出会う場所」を求める問題です。 「A と B が向かい合って歩く。何分後に出会うか」「子どもが先に出て、3 秒後に親が追いかける。いつ追いつくか」が原型です。 公務員試験の数的推理では、特別区・東京都・東京消防庁などで毎年のように出ます。
解き方の骨は 1 本だけです。「1 分(1 秒)に、2 人の間の距離がどれだけ縮むか」を出す。 向かい合えば 2 人の速さの和だけ縮み、同じ向きなら速さの差だけ縮みます。 この記事では、まず図でこの骨をつかみます。 そのあと、公務員試験に実際に出た 4 問を、図を 1 枚ずつ進めながら解きます。
基本の考え方: 2 人の間は「速さの和」か「速さの差」で縮む
向かい合うとき ── 出会い
速い人が 1 分に 80 m、遅い人が 1 分に 50 m 歩くとします。向かい合って歩けば、2 人の間は 1 分に 80+50=130 m 縮みます。 棒は「1 分に進む距離」です。2 本を足した長さが、1 分に縮まる間隔です。
図注: 操作例。向かい合う 2 人では、1 分に進む 2 本の棒を足した 130 m だけ間が縮まります。
だから、間の距離が 260 m なら 260÷130=2 分で出会います。式にすると次の形です。
図注: 出会いの型。2 人の速さの和(a+b)に時間 t を掛けると、はじめの間の距離 L になります。
同じ向きに進むとき ── 追いつき
同じ 2 人が同じ向きに進むと、後ろの速い人が 80 m 進む間に、前の遅い人も 50 m 進みます。縮まるのは差の 30 m だけです。
図注: 操作例。同じ向きでは、前の人も進むので、1 分に縮まるのは 2 本の棒の差 30 m です。
間の距離が 150 m なら 150÷30=5 分で追いつきます。前の人が止まっているつもりで 80 m 全部を使ってはいけません。
図注: 追いつきの型。後ろの A が速いとき、速さの差(a−b)に時間 t を掛けると、はじめの間の距離 L になります。
覚えておく形
- 出会い: 出会うまでの時間 = はじめの距離 ÷(速さの和)
- 追いつき: 追いつくまでの時間 = はじめの距離 ÷(速さの差)
- 同じ道のりを進んだなら: かかった時間の比は、速さの逆比(速い人ほど短い)
3 つ目は、型 3 と流水算で使います。 ここからは、実物の過去問で 4 つの型を見ていきます。
型 1: 追いつき ── 先に進んだ分を「1 秒に縮む分」で割る
問題
特別区 Ⅲ類 令和 7 年度 No.18
親が2歩で歩く距離を子どもは5歩で歩き、1秒間に親が2歩歩く間に、子どもは4歩歩く。この2人が同じ地点に立っており、子どもが歩き始めて3秒後に親が子どもを追いかけたとき、親が子どもに追いつくのは、子どもが歩き始めて何秒後か。
- 5 秒後 2. 8 秒後 3. 12 秒後 4. 15 秒後 5. 18 秒後
正答 4
まず図で状況をつかむ
この問題は、速さが「歩幅と歩数」で書かれています。まず 1 秒に進む距離に直します。 親の 2 歩=子の 5 歩なので、子の 1 歩を 2 m と置くと、親の 1 歩は 5 m です(何 m と置いても答えは同じです)。 親は 1 秒に 2 歩で 10 m、子は 1 秒に 4 歩で 8 m 進みます。
図注: 歩幅と歩数から速さを出した状態。「?」は、まだ条件を使っていない印です。
STEP1: 追いかけ始めたとき、2 人は何 m 離れているか
子は親が出る前に 3 秒歩いています。先に進んだ分は 8×3=24 m です。 これが追いつきの公式の「はじめの距離 L」です。
図注: 先に進む分の条件まで。親が歩き始めた瞬間、子は 24 m 先にいます。
STEP2: 1 秒に縮む分で割り、問われた時間に直す
同じ向きなので、1 秒に縮むのは速さの差 10−8=2 m です。 24 m を 2 m ずつ詰めるので、親が追いかけ始めてから 24÷2=12 秒で追いつきます。
図注: ①〜④の順に棒が決まります。24÷2=12 秒は「親が追いかけ始めてから」の時間です。
問われているのは「子どもが歩き始めて」何秒後かです。子が先に歩いた 3 秒を足して、3+12=15 秒後です。
選択肢で確かめる
「子どもが歩き始めて t 秒後」の 2 人の位置は、子が 8×t、親が 10×(t−3) です。
- 肢 1:5 秒後: 子 40 m、親 20 m。親はまだ 20 m 後ろ
- 肢 2:8 秒後: 子 64 m、親 50 m。まだ 14 m 後ろ。「8」は子の速さと同じ数で、答えではありません
- 肢 3:12 秒後: 子 96 m、親 90 m。まだ 6 m 後ろ。「追いかけ始めてから 12 秒」をそのまま答えると、ここで落ちます
- 肢 4:15 秒後: 子 120 m、親 120 m。同じ位置 → 正答
- 肢 5:18 秒後: 子 144 m、親 150 m。もう追い越しています
型 2: 出会い ── 2 人の道のりの和が「間の距離」になる
問題
特別区 Ⅲ類 令和 5 年度 No.18
1 周2,100mのランニングコースがある。A、B 2 人が同じスタート地点から、Aは時計回りに分速160m、Bは反時計回りに分速120mで、同時にスタートしたとき、2人が4回目にすれ違った地点のスタート地点からの距離はどれか。ただし、スタート地点からの距離は時計回りで測るものとする。
- 300 m 2. 600 m 3. 900 m 4. 1,200 m 5. 1,500 m
正答 2
まず図で状況をつかむ
反対向きに走るので、出会いの型です。出会いの問題で整理するデータは 3 つ、2 人の速さ・2 人の間の距離・出会うまでの時間です。 1 周のコースでは、2 人の道のりの合計が 1 周分になるたびに 1 回すれ違います。だから「間の距離」は 1 周の 2,100 m です。
図注: 速さ・間の距離・時間の 3 つを表にしてから公式に入れます。(160+120)×t=2,100 で t=7.5 分、4 回目はその 4 倍の 30 分です。
STEP1: 4 回目までに 2 人が走った道のりを出す
1 回すれ違うのに 2,100÷(160+120)=7.5 分。4 回目は 7.5×4=30 分後です。 30 分で A は 160×30=4,800 m、B は 120×30=3,600 m 走ります。足すと 8,400 m=1 周の 4 倍で、条件と合っています。
図注: 4 回目の条件まで。A と B の道のりを足すと 8,400 m=4 周分です。「位置」はまだ決めていません。
ここで終わらないこと。聞かれているのは時間ではなく地点です。
STEP2: 周回分を引いて、スタートからの位置に直す
時計回りで測るので、時計回りに走った A の 4,800 m を使います。2 周分の 4,200 m を引くと、4,800−4,200=600 m です。 B 側でも確かめられます。B は反時計回りに 3,600−2,100=1,500 m の地点で、時計回りに読み直すと 2,100−1,500=600 m。同じ地点です。
図注: 4 回目の円形図。A の 4,800 m から 2 周分を除いた 600 m の地点に、B も反対側から着きます。
選択肢で確かめる
A の道のりは 7.5 分ごとに 1,200 m ずつ増えるので、すれ違う地点は 1,200 → 300 → 1,500 → 600 → … と動きます。
- 肢 1:300 m: 2 回目(15 分後、A 2,400 m=1 周と 300 m)の地点
- 肢 2:600 m: 4 回目(30 分後、A 4,800 m=2 周と 600 m)の地点 → 正答
- 肢 3:900 m: 6 回目(45 分後、A 7,200 m=3 周と 900 m)の地点
- 肢 4:1,200 m: 1 回目(7.5 分後)の地点
- 肢 5:1,500 m: 3 回目(22.5 分後)の地点。4 回目を反時計回りに測った値でもあり、「時計回りで測る」の指定に反します
型 3: 3 人の時間差出発 ── 「動いていた時間」を表にして、速さの比を出す
問題
東京都 令和 8 年度 No.14
A、B、Cの3人が、X公園からY公園へ同じ道を通って行くことになっ た。最初にAが徒歩で出発し、次にBがAより20分遅れてランニングで出発し、最 後にCがBより1時間遅れて自転車で出発した。Cは、出発してから20分後にAを追 い越し、さらにその20分後にBを追い越した。CがBを追い越したとき、AとCの間 の距離は4km であった。Bの速さとして、正しいのはどれか。ただし、A、B、 Cの速さはそれぞれ一定とする。
- 時速5km 2. 時速6km 3. 時速7km 4. 時速8km 5. 時速9km
正答 2
まず表で状況をつかむ
出発の時刻が 3 人ともずれています。この型は、いちばん遅く出た C の出発を 0 分と決めて、「追い越した瞬間に相手が何分動いていたか」を表にするのが最初の一手です。 A は C より 20+60=80 分早く、B は 60 分早く出ています。C は 20 分後に A を、40 分後に B を追い越します。
| C が追い越した相手 | C が動いた時間 | 相手が早く出た時間 | 相手が動いていた時間 |
|---|---|---|---|
| A | 20 分 | 80 分 | ? |
| B | 40 分 | 60 分 | ? |
表の 1 行が「C が相手を追い越した瞬間」です。相手が動いていた時間はまだ「?」です。
STEP1: 相手が動いていた時間を出し、速さの比に直す
相手が動いていた時間=早く出た分+C の時間です。A は 80+20=100 分、B は 60+40=100 分。
| C が追い越した相手 | C が動いた時間 | 相手が早く出た時間 | 相手が動いていた時間(足し算) |
|---|---|---|---|
| A | 20 分 | 80 分 | 80+20=100 分 |
| B | 40 分 | 60 分 | 60+40=100 分 |
追い越された瞬間、A も B も 100 分動いていました。偶然ではなく、問題がそう作られています。
追い越した瞬間、2 人は同じ道のりを進んでいます。同じ道のりなら、速さの比は時間の逆比です。
- C と A: 同じ道のりを C は 20 分、A は 100 分 → 速さは C:A=100:20=5:1
- C と B: 同じ道のりを C は 40 分、B は 100 分 → 速さは C:B=100:40=5:2
図注: 速さの比だけが決まった段階。A:B:C=1:2:5 なので、B は A のちょうど 2 倍です。
STEP2: 「4 km」で実際の速さを決める
C が B を追い越したとき(C の 40 分後)、A は 120 分動いています。A と C の間の距離 4 km=4,000 m は、C の 40 分の道のりと A の 120 分の道のりの差です。 A の 1 分を a m とすると C の 1 分は 5a m なので、40×5a−120×a=80a=4,000、a=50。 A は分速 50 m、B はその 2 倍の分速 100 m、C は分速 250 m です。
図注: 4 km の条件まで。棒の比 1:2:5 はそのままに、長さが 50・100・250 m に決まりました。
B の分速 100 m を時速に直すと 100×60=6,000 m=時速 6 kmです。 検算: C は時速 15 km で 40 分に 10 km、A は時速 3 km で 120 分に 6 km。差は 4 km で問題文と一致します。
選択肢で確かめる
B は A の 2 倍なので、B の候補から A の速さを出し、「C の 40 分−A の 120 分=4 km」を確かめます。
- 肢 1:時速 5 km: A は 2.5、C は 12.5。C 8.33 km−A 5 km=3.33 km で 4 km に足りない
- 肢 2:時速 6 km: A は 3、C は 15。C 10 km−A 6 km=4 km → 正答
- 肢 3:時速 7 km: A は 3.5、C は 17.5。11.67−7=4.67 km で多すぎる
- 肢 4:時速 8 km: A は 4、C は 20。13.33−8=5.33 km
- 肢 5:時速 9 km: A は 4.5、C は 22.5。15−9=6 km
徒歩の A が時速 3 km、ランニングの B が 6 km、自転車の C が 15 km。乗り物の順にも合っています。
型 4: 往復の平均の速さ ── 速さを足して 2 で割ってはいけない
問題
東京消防庁 Ⅰ類(第 1 回)令和 6 年度 No.21
P 地点から3km 離れたQ 地点までは一直線の上り坂になっている。歩く速度が、P地点からQ 地点に向かって歩いたときは分速60m で、Q 地点からP 地点に向かって歩いたときは分速100m になるとすると、P 地点とQ 地点の間を歩いて往復したときの平均速度として最も妥当なものはどれか。
- 分速70m 2. 分速75m 3. 分速80m 4. 分速85m 5. 分速90m
正答 2
まず表で状況をつかむ
この型では「道のり=速さ×時間」の表を、上り・下り・往復の 3 行で作ります。単位は m・分速 m・分です。 上りも下りも道のりは 3,000 m、速さは 60 と 100。時間はまだ分かりません。
図注: 道のりと速さを入れた状態。同じ行の 3 つは「道のり=速さ×時間」でつながります。
STEP1: 上りと下りの時間を出す
上りは 3,000÷60=50 分、下りは 3,000÷100=30 分です。 遅い上りに長くいることが、ここで分かります。
図注: 時間を出した状態。上りに 50 分、下りに 30 分かかります。
STEP2: 往復の道のりを往復の時間で割る
平均の速さは、往復の道のり÷往復の時間です。6,000 m を 50+30=80 分で歩いたので、6,000÷80=分速 75 m です。
図注: 往復の行を埋めた状態。平均の速さは 6,000÷80=75 で、単純平均の 80 より小さくなります。
選択肢で確かめる
「その速さで 6,000 m 歩くと何分か」を見れば、80 分になる肢が答えです。
- 肢 1:分速 70 m: 6,000÷70≒85.7 分。80 分より長い
- 肢 2:分速 75 m: 6,000÷75=80 分 → 正答
- 肢 3:分速 80 m: 6,000÷80=75 分。(60+100)÷2 の単純平均で、この問題が落としたい値です
- 肢 4:分速 85 m: 6,000÷85≒70.6 分
- 肢 5:分速 90 m: 6,000÷90≒66.7 分
計算の前に絞ることもできます。遅い上りを歩く時間の方が長いので、平均は必ず単純平均 80 より小さい。候補は 70 と 75 の 2 つだけです。
旅人算の過去問と出題実績
| 試験 | 収録分の出題数 | 出題した年度(収録分) |
|---|---|---|
| 国家専門職(高卒程度) | 1問 | 平成21年(1問) |
| 国家総合職 | 1問 | 平成26年(1問) |
| 東京消防庁 | 1問 | 令和6年(1問) |
| 東京都(都庁) | 3問 | 令和3年(1問)・令和8年(2問) |
| 特別区 | 8問 | 令和6年(4問)・令和7年(4問) |
集計条件:当サイトの公開収録分のうち、D1 の出題実績・分類と照合できた国家専門職(高卒程度)・国家総合職・東京消防庁・東京都(都庁)・特別区の問題。表に無い年度は、収録分に該当がないか、その年度の問題を収録していないかのどちらかで、試験全体の出題ゼロを意味しません。生成日:2026-10-14。
4 つの型のまとめ
| 型 | 見分け方 | やること | 図 |
|---|---|---|---|
| 1 追いつき | 同じ向き・後から出る | 先に進んだ分 ÷ 速さの差 | 棒の差 |
| 2 出会い | 向かい合う・反対回り | 間の距離 ÷ 速さの和(周回は 1 周ずつ) | 3 データの表・円形図 |
| 3 時間差出発 | 3 人・出発がずれる | 動いていた時間を表にし、速さは時間の逆比 | 時間の表・比の棒 |
| 4 往復の平均 | 「平均の速さ」 | 往復の道のり ÷ 往復の時間 | 道のり=速さ×時間の表 |
どの型も「1 分(1 秒)に進む距離」を棒や表にそろえるところから始まります。 型 1・2 は公式に当てはめる型、型 3・4 は公式の前に「時間」を整理する型です。
速さの仲間: 流水算 ── 「船の速さ±流れの速さ」に直せば同じ
旅人算と並んで出るのが流水算(船と川の流れ)です。「川」「流れ」「静水時」「上流・下流」が出てきたら流水算。 考え方は 1 つだけで、下り(順行)の速さ=静水時の速さ+流れの速さ、上り(逆行)の速さ=静水時の速さ−流れの速さに直せば、あとは「道のり=速さ×時間」の問題です。
図注: 流れに乗る向きが順行(下り)、流れに逆らう向きが逆行(上り)。箱の「地面に対する速さ」が静水時の速さです。
問題
東京消防庁 Ⅰ類(2 回目)令和 6 年度 No.21
一定の速度で流れている川において、上流のP 地点と、そこから4km 下流のQ 地点を往復する船がある。なお、静水時における船の速さは一定であるとする。P 地点からQ 地点まで船で移動すると40 分かかり、Q 地点からP 地点まで船で移動すると80 分かかるとき、この船の静水時における速さとして、最も妥当なものはどれか。
- 分速 25m 2. 分速 50m 3. 分速 75m 4. 分速100m 5. 分速125m
正答 3
STEP1: 下りと上りを「1 分に進む距離」に直す
同じ 4,000 m を、下りは 40 分、上りは 80 分。下りは 1 分に 4,000÷40=100 m、上りは 4,000÷80=50 m 進みます。
図注: 下りと上りを 1 分の道のりに直した状態。静水時と流れの内訳はまだ決まっていません。
STEP2: 和と差から静水時と流れを分ける
下り 100=静水+流れ、上り 50=静水−流れ。2 本を足すと静水の 2 つ分=150 なので静水時は分速 75 m、流れは 100−75=25 m です。
図注: 和と差の条件まで。静水時 75 m に流れ 25 m を足すと下りの 100 m、引くと上りの 50 m に戻ります。
選択肢で確かめる
- 肢 1:分速 25 m: 流れの速さ。船自身の速さではない
- 肢 2:分速 50 m: 上りの速さ。流れに押し戻された分を含む
- 肢 3:分速 75 m: 流れ 25 を足せば下り 100、引けば上り 50 → 正答
- 肢 4:分速 100 m: 下りの速さ。流れに運ばれた分を含む
- 肢 5:分速 125 m: 流れ 25 を足し引きすると 150 と 100 になり、40 分・80 分に合わない
式で覚えておく発展の型
図で示しにくい型が 2 つあります。初学者はまず上の 4 型を固めてから、覚え方として押さえてください。
- 出会ったあとの「残りの時間」から出す型(例: 特別区Ⅰ類 令和 7 年度 No.18・正答 3)。「A が出て 19 分後に B が反対側から出発。出会ってから A は 30 分で、B は 5 分で相手の出発点に着いた。出会ったのは A の出発から何分後か」なら、出会った地点で道が 2 つに分かれ、どちらも「同じ道のりなら時間の比は速さの逆比」で結べます。A の出発から t 分後に出会ったとして、A:B の速さの比は 5:t でもあり (t−19):30 でもあるので t(t−19)=5×30=150。選択肢を入れると 25×6=150 で t=25 分後です(20×1、24×5、35×16、44×25 は合いません)。
- 具体的な速さがどこにも無い型(例: 特別区Ⅰ類 令和 6 年度 No.18・正答 3)。40 km のロードレースで「A が 15 km 走ったとき、20 km で折り返した先頭とすれ違った」なら、先頭は 25 km 走っています(同じ時間なので速さの比は先頭:A=25:15=5:3)。「A が 12 km 走る間に B は 10 km」で A:B=6:5。そろえて先頭:A:B=10:6:5、全員 40 km を走るので時間の比は逆比の 3:5:6。B と先頭の差 3 目盛が 2 時間なので 1 目盛 40 分、A は 5 目盛=200 分=3 時間 20 分です。
- 型 3 と同じ骨格の問題は特別区Ⅲ類 令和 6 年度 No.18(正答 3・時速 20 km)にも出ています。C の出発を 0 とし、A は 2 時間前、B は 1 時間前に出発。C が 30 分後に A を抜く(A 2.5 時間:C 0.5 時間 → C=5A)、1 時間後に B を抜く(B 2 時間:C 1 時間 → C=2B)。16 km の条件で A=時速 8 km、B=2.5A=時速 20 km。手順は 1 行も変わりません。
よくある間違い 3 つ
- 出発のずれを「動いていた時間」に直さない。 型 3 で A の時間を 20 分や 80 分として比を作る誤り(正しくは 80+20=100 分)。いちばん遅く出た人の出発を 0 分と決め、全員の「動いていた時間」を表に書く。型 1 の「12 秒後」も、問いの「子どもが歩き始めて」まで読んで 3 秒を足す。
- 速さを単純平均する。 型 4 で「60 と 100 の平均だから 80」とする誤り。平均の速さは往復の道のり÷往復の時間で、遅い方に寄ります。答えが単純平均と同じになったら疑う。
- 周回で「時間」を出して満足する。 型 2 で 30 分を出して終わる誤り。問われているのは地点なので、走った道のりから 1 周分ずつ引いて、指定の向きで測り直す。
SPI の速さ・旅人算との違い
SPI の非言語にも速さの問題があります。考え方は同じで、型 1(追いつき)・型 2(出会い)の公式に当てはめる基本形と、型 4(平均の速さ)、単位の換算が中心です。 公務員試験では型 3 のように出発がずれる 3 人の問題や、上の「発展の型」のように条件を 2〜3 段重ねた問題が出ます。 本記事の問題はすべて公務員試験の過去問です。SPI は問題が公開されないため、「SPI の過去問」は存在しません。SPI を受ける人も、まず型 1・型 2 を図で固めるのが近道です。SPI が課される自治体(例: さいたま市)の対策は さいたま市 SPI 対策ガイド にまとめています。
続きは会員の Web テキストで
この記事の図は、会員向け Web テキスト「みかけの速さで求める、出会いと追いつき」「流水算は『行き帰りで等しい距離』を式にする」(教材タブ)と同じ作り方です。 Web テキストでは、周回の出会い・追い抜きと流水算の 4 問を 1 条件ずつ図で進め、線分図の別解や、漕がずに流される船の問題まで扱っています。 会員登録(無料)のうえ、教材タブからお読みください。
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