2科目ごとの見本問題
この冊子で2問以上出ている科目から、1問ずつ載せています。正答は開いて確かめられます。
文章理解文章理解の問題(No.1)
次の文の内容と合致するものとして最も妥当なのはどれか。
現在の日本社会は,社会保障制度の議論のなかで,さまざまな難問に直面しています。そこには二つの要素が存在しています。ひとつは,「利用者とサービス提供者の間で,費用負担とサービス提供における循環がきちんと成り立っているか」
「そうした循環について,国民や社会が共通の理解をしているのか」ということです。そこで理解が得られなければ,循環の輪は切れてしまい,いくら高邁な理想を掲げても成り立たなくなってしまうのです。
もうひとつは,「循環が成り立つために必要な財源が確保できているのか」ということです。そこでの議論としては,「総体としての費用がより必要ならば,制度による負担を増やすべきではないか」という意見もあるし,「総体の費用を抑えなければ,循環そのものが成り立たなくなってしまう」といった意見もあるでしょう。
しかしながら,制度はただ単に循環を成り立たせるために存在しているわけではありません。利用者に対するサービスの提供を成り立たせるために制度が活用されて初めて,利用者と提供者の間の循環が生まれるのです。この循環が成り立たなくなれば,制度が成り立たなくなる可能性もあります。そして,制度が成り立たなくなれば,福祉サービスそのものが担えなくなってしまうのです。換言すれば,制度を成り立たせるためには,利用者とサービス提供者との間の循環を成り立たせるしかありません。しかしながら,社会に暮らすすべての人がこのことに納得しているのでしょうか。ひょっとしたら,誰一人として納得していないかもしれません。そうしたときに,循環をつぶすのではなく,どうしたら循環が成り立つよう納得してもらえるのか。そこで生まれてくる命題は,「皆が仲間だ」と思えるような社会にしていかなければならないということです。「皆が仲間だと思える社会」を実現すること,その下支えとしての制度がきちんと設計され運用されていることは,筆者の願望であり希望でもあります。これは,“実践から生まれた哲学”であり,いま,まさに求められていることだろうと思います。従来の社会福祉の分野は,“困ったときは相身互い”といった環境のなかで循環を保とうとしてきました。しかし,現在では,その循環を成り立たせるために,制度そのものがきちんと構築されていなければならないのです。
- 1従来の福祉サービスでは,利用者とサービス提供者との間で費用とサービス内容の契約を結ぶことによって,福祉サービスを維持することが重視されていた。
- 2社会保障制度は,掲げられる理想が高ければ高いほど,制度による負担について国民や社会からの理解を得やすいため,制度の維持が可能になる。
- 3高齢化が著しい現在の日本では,社会保障制度について,全体の費用を抑えることで費用負担とサービス提供における循環を保つ考え方が主流である。
- 4利用者がサービスを受けられるようにするために社会保障制度が活用されなければ,費用負担とサービス提供における循環が成り立たず,制度も成り立たない可能性がある。
- 5皆が仲間だと思える社会を実現するためには,社会の構成員全員が納得するサービスに焦点を絞ることによって成り立っている循環を保つよう,制度が構築される必要がある。
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正答は 4 です。
判断推理判断推理の問題(No.12)
次の推論A~Dのうち,論理的に正しいもののみを挙げているのはどれか。
A:ある会社の売店は,梅干し,昆布,明太子の3 種類のおにぎりを,客1 人につき2 個選択させる方法で販売し,計180 個を完売した。梅干しを購入した客のうち56 人が昆布を購入しており,かつ,昆布を購入した客のうち20 人が明太子を購入しているとき,同じ種類のおにぎりを2 個購入した客は14 人である。
B:ある会社の社員100 人にリンゴ,ブドウ,ミカンのうち好きな果物を挙げさせたところ,リンゴを挙げた者が60 人,ブドウを挙げた者が40 人,ミカンを挙げた者が30 人いた。3 種類全てを挙げた者が10 人,ちょうど2 種類を挙げた者が20 人いるとき,1 種類も挙げなかった者は10 人である。
C:ある会社の食堂のメニューは日替わりである。カレーライスとうどんの両方がある日にはオムライスもあり,焼きそばがない日にはうどんがない。さらに,魚定食がある日にはカレーライスがない。このとき,魚定食がある日には,うどんと焼きそばの両方がある,又は,オムライスがない。
D:ある会社の社員に対して終業後の習慣について尋ねたところ,終業後に買物をしている者は,終業後に運動をしていないが,終業後に社内で行われる勉強会に参加していない者は,終業後に運動をしていることが分かった。このとき,終業後に買物をしている者は,終業後に社内で行われる勉強会に参加している。
- 1A,B
- 2A,C
- 3B,C
- 4B,D
- 5C,D
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正答は 4 です。
数的推理数的推理の問題(No.22)
ある職場では,表のような消耗品を3 回に分けて必要個数だけ購入した。○ 1 回目は,クリアファイルを除く3 種類の消耗品をそれぞれ1 個以上購入し,合計金額は1,200 円であった。
○ 2 回目及び3 回目は,共に4 種類全ての消耗品をそれぞれ1 個以上購入し,合計金額は,2 回目が2,300 円,3 回目が1,500 円であった。
このとき,確実にいえるのはどれか。
消耗品
単価
必要個数
消しゴム
110 円
7
付せん紙
170 円
5
ガムテープ
290 円
8
クリアファイル
530 円
2
- 11 回目に消しゴムを2 個購入した。
- 21 回目にガムテープを3 個購入した。
- 32 回目に付せん紙を1 個購入した。
- 42 回目にガムテープを3 個購入した。
- 53 回目に消しゴムを1 個購入した。
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正答は 3 です。
資料解釈資料解釈の問題(No.25)
図は,ある企業における,各年末時点での全社員の情報通信機器の保有率を調査した結果の推移を示したものである。これから確実にいえるのはどれか。ただし,この企業の社員数は年ごとに変動があるものとする。
- 12006~2015 年の間,いずれの年も,固定電話とパソコンを共に保有している社員が全社員に 占める割合は,5 割以上である。
- 22010~2014 年の間,いずれの年も,固定電話を保有している社員数は,前年より減少してい る。
- 32010~2015 年の間におけるスマートフォンを保有している社員数の最大は,同期間における 固定電話又はパソコンを保有している社員数の最小を下回っている。
- 42011 年におけるスマートフォンを保有している社員数は,前年と比べて,3 倍を超えている。
- 52012~2015 年の間,いずれの年も,FAX を保有している社員のうち半数以上は,スマート フォンを保有している。
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正答は 1 です。
経済経済の問題(No.39)
財政やその機能に関する記述として最も妥当なのはどれか。
- 1財政とは,国が単独で行う経済活動をいい,その機能には,資源配分,所得再分配,景気調整,金融調節,為替介入の五つがある。例えば,景気を立て直そうとする場合に,景気調整と資源配分を組み合わせた財政政策が行われるが,これをポリシー・ミックスという。
- 2資源配分機能とは,電気,ガスなどの純粋公共財や,交通機関,通信回線などの公共サービスを政府が財政資金を用いて供給することをいう。例えば,政府は,電力会社や鉄道会社などに対して補助金を交付することで,全国一律の料金で同等のサービスが受けられるようにしている。
- 3所得再分配機能とは,資本主義経済では所得格差が発生するため,税制度や社会保障制度を通じて所得の均一化を図ることをいう。例えば,所得の多い人ほど一般に消費性向が高く,消費税による税負担の割合が重くなるという累進課税がこの機能の一つである。
- 4自動安定化装置(ビルト・イン・スタビライザー)とは,自動的に税収が増減したり,社会保障費が増減したりする機能である。例えば,景気の拡大期には,所得の増加に伴って個人消費が伸び,消費税による税収が増えることで積極的な財政政策を行わせ,景気を更に拡大させる。
- 5裁量的財政政策(フィスカル・ポリシー)とは,政府が公共支出や課税の増減を行うことで,有効需要を適切に保ち,景気循環の振幅を小さくして経済を安定させる政策である。例えば,不景気のときには,減税をしたり国債の発行によって公共事業を増やしたりする。
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正答は 5 です。
出典:人事院「試験問題例」(国家公務員試験採用情報NAVI)。掲載にあたり、図の描き起こしや改行などの整形をしています。