文章理解文章理解の問題(No.3)
次の文の内容と合致するものとして最も妥当なのはどれか。 原始時代の情報の獲得は,まさに個人の身体的な能力に依存しておりました。他人よりも優れた聴力,視力,行動力などによって,自分と家族やグループを守り,生き抜いて行ったのです。したがって当初はそこに,理性的なコントロールなどという概念はありませんでした。別の言葉で言えば,行儀の良し悪しは,自分の身内を守ること以外にはなかったのです。 すなわち,客観的に行儀の概念が発生するのは,グループが生じてからです。グループすなわち一つの集団が生まれると,その集団に所属する者同士の行動のルールがどうしても必要になります。ルールがなければ,お互いに安心して生活が出来ない。それは,いわば当たり前のことでしょう。この時から情報は,その集団が無事に発展していくための条件を満たすものが,重要かつ必要な情報であり,そうした情報をグループに提供することが行儀が良いということになっていったと思います。そして,この必要な情報こそ,コントロールされてはならないのではないでしょうか。もし,その集団ないしグループが生きていくための情報を,十分コントロール出来ずに集団の誰かによってコントロール,すなわち制限,あるいは悪用されたとすると,場合によってはその集団は消滅するかも知れないのです。 すなわち,得られた情報は,妨害されることなく有効にその集団の機能の発揮に活用される必要があります。したがって,ここで問題になるのは,個人的に得られた情報がその個々人の趣味とか思想にコントロールされて,組織集団に伝えられる点についてであると思われます。組織集団とはいいますが,結局は人間が関与しているわけです。よって,この場合の最も重要なポイントは何かと言えば,組織集団のリーダーの公正な判断と中立的な目的を達成するための広い視野に立った先見性ではなかろうかと考えます。 《中 略》よく公平中立な判断能力ということが言われますが,それはいろいろと加工されたり抽象化されたり,あるいは粗雑な現場のありのままの情報,そういういろいろな情報がある中で,その中から自分たちの組織集団に欠かすことの出来ない必要な情報は何かということを見通す能力,それがいわば公平中立な判断の原点であると思います。真のリーダーとは,そういう能力を持っているかどうかということでしょう。
- 1原始時代のリーダーは,身体能力に依存して情報を獲得していたので,身体能力が高い者が真のリーダーとなった。
- 2グループが無事に発展していくための情報を提供することは,原始時代から行儀が良いこととされていた。
- 3グループが生きていくための情報を十分コントロールできないとしても,グループを守ることができればリーダーとなれる。
- 4行儀が良い者は,個人的に得た情報を,自身の趣味や思想でコントロールせずに,すべてありのままに集団に提供することができる。
- 5公平中立な判断の出発点は,ありのままの情報や,加工されたり抽象化されたいろいろな情報の中から,集団存続に欠かせない情報を選択できる能力にある。
正答を見る
正答は 5 です。